無気力な子どもを見ていると、親としては不安になるものです。とはいえ、無理やりやる気を出させてもすぐにモチベーションが下がってしまいます。今回は、子どものやる気を出す方法や無気力な子どもに適した5つの言葉についてご紹介します。子どもの性格や性質に寄り添い、一人ひとりに合った方法を見つけていきましょう。

子どものやる気が出ない理由とは?

子どものやる気は、親が出させようと思ってもなかなか難しいものですよね。子ども自身が学習に意欲的になってくれる方法を自ら見つけてくれるといいのですが、子どもにとって勉強とは、基本的にモチベーションが上がらないものかもしれません。

子どものやる気を出す方法は、一人ひとり異なります。慌てずに見守りつつ、子どもの個性を観察しながら適切な方法を見つけることが大切です。

やる気を出すとどう変わるのか

ここでは、子どもがやる気を出すことで生じるメリットについてご紹介します。遊びにも勉強にもモチベーションが高い子どもは、自分だけではなく家庭にもいい影響を与えてくれるでしょう。家庭の雰囲気が良くなれば子どもの情緒も安定し、好循環が生まれます。

勉強を楽しくこなせる

子どもはやる気が出ると、勉強を楽しくこなせます。子どもにとって知的好奇心を満たすのは本来楽しいことですが、学校や塾から強制されたり苦手な科目があったりすると、勉強はつまらないものと感じてしまうかもしれません。

何かのきっかけで子どものやる気が出れば、ゲーム感覚で楽しく勉強できるはず。子どもにとって「楽しい」はあらゆることへの原動力となります。運動好きな子どもが楽しくスポーツをするのと同じ感覚で、勉強も楽しんでくれることでしょう。

何事にも積極的にチャレンジする

子どものやる気が出ると、何事にも積極的にチャレンジする精神が身に付きます。未知の物事に挑戦する際は、誰でも不安に感じるものです。不安を乗り越えるほどの興味ややる気があるからこそ、心がくじけずに挑戦への一歩を踏み出せるのかもしれません。

やる気がなければ不安や面倒臭さに心を支配され、いつまでも新しい世界に触れられないでしょう。やる気は不安を払拭するための勇気に変わり、子どもに未知の体験を与えてくれます。「知らないことを知りたい」気持ちが生まれるのも、やる気があるからこそです。

将来の選択肢が広がる

子どもがやる気を出す方法を見つけられると、将来の選択肢がどんどん広がります。やる気を出した子どもはさまざまな物事に積極的に挑戦し、経験や知識を習得していきます。「初めてのことに挑戦できた」という成功体験を繰り返すことで自信が芽生え、さらに新しいことに挑戦できる強い精神力が身に付くでしょう。

挑戦や経験を繰り返すうちに、知識は深掘りされ自己肯定感も上がっていきます。挑戦意欲のない子と比べて経験量、知識量とも圧倒的に勝るため、相対的に将来の選択肢が広がり、自分が納得できる未来像を描けるはずです。

子どものやる気を出す方法7選

この章では、子どものやる気を出す7つの方法を解説します。子どもは親の思いどおりにコントロールできる存在ではありません。子どもの個性や性格を理解した上で、一人ひとりに合ったやる気を出す方法を探してみましょう。

やる気を出す環境をつくる

子どものやる気を出す方法としてまず試したいのは、やる気を出す環境をつくることです。例えば、学習机の周りに漫画やゲーム機を置いたままでは、すぐに集中力が削がれてやる気を出せません。勉強時間と自由時間のメリハリをつけるためにも、学ぶ環境を整えることが大切です。

また子どもによってやる気が出る環境は異なります。無音や無臭など外からの情報がない環境で集中できる子もいれば、周りに多少人の気配がある中で集中できる子もいるでしょう。子ども自身に「どんな場所や環境だとやる気が出る?」と単刀直入に聞くのも一つの手段です。

習慣化でやる気スイッチをつくる

習慣化でやる気スイッチをつくることは、子どものやる気を出す方法としておすすめです。例えば「16時から17時まで勉強する」「勉強時間が終わったら好きなことをしてもいい」など、メリハリのあるスケジュールを導入してみましょう。

子どもの中で「この時間だけは頑張ろう」という意識が生まれると、気持ちの切り替えがしやすくなります。他にも、以下のように時間を区切るのも有効です。

  • 朝起きてから朝食までの時間
  • 通学の電車の時間
  • 部活が終わって夕食までの時間
  • 夕食後に好きなテレビが始まるまでの時間

子どもに合わせたやる気スイッチで勉強を習慣化させましょう。

目標を明確にする

子どものやる気を出す方法の一つとして、目標を明確にすることが挙げられます。何のために勉強しているのかわからない状況では苦しいものです。マラソンでもゴールがあるからこそ走り切れますよね。ゴールや目標がない状態では、基本的に人はやる気を出せません。

受験合格や資格取得などの大きな目標はもちろん、テストで〇点を取る、前回の点数を超える、などの目先の小さな目標を設定しましょう。ただし達成可能な目標にするのがポイントです。大きな目標だけでは過程も苦しく、モチベーションが下がってしまいます。

スモールステップで成功体験をつくる

スモールステップで成功体験を作るのも、子どものやる気を出す方法の一つです。小さな成功体験の積み重ねで、自信とやる気につながります。「努力が実を結ぶ」実感を子どもに何度も持たせてあげることが大切です。

少しでも成績が上がったら褒めてあげるのはもちろん、子ども自身に目標を設定させるのもいいでしょう。勉強に関わるもの以外でも、子どもの成長ごとに褒めることを忘れないでください。成功体験の積み重ねにより自尊心が磨かれ、勉強に自主的に取り組める精神が身に付きます。

ご褒美を用意する

努力に正当な報酬を与えるのも、子どものやる気を出す方法です。ご褒美は努力への見返りになるだけではなく、次の努力へのモチベーションにもつながります。「頑張ればいいことがある」と自覚してもらうのが目的です。

注意したいのが、子どもがご褒美のためだけに頑張る環境にしないことです。周りから与えられる報酬のために努力していると、ご褒美がなくなった瞬間にやる気もなくなってしまいます。あくまで自分のために努力するという方向性を失わせないように、親はサポートしましょう。

褒めて伸ばす

子どものやる気を出す方法として「褒めて伸ばす」のか「怒って伸ばす」のかは家庭方針によって異なるでしょう。しかしここでは、褒めて伸ばすことをおすすめします。なぜなら、怒って伸ばすには子ども自身の反骨心や闘争心が必要であるからです。

すべての子どもが反骨心を持っているわけではなく、生まれ持った特性や性質によります。反対に、親に努力を正当に評価されて悲しむ子どもは少ないでしょう。子どもを恐怖や不安で支配するのではなく、真っ当に自己肯定感が育つ方法でコミュニケーションをとってみてはいかがでしょうか。

親も一緒に挑戦する

子どものやる気を出す方法としてぜひ試したいのが、親も一緒に挑戦する方法です。子どもは親を見て育つといわれています。親が何も挑戦せずに臆病なままでは、子どももそれを真似てしまいます。

「やる気を出せ」と言われても「親はやる気がなさそうなのに、なぜ自分だけが……」と不満を持ってしまうもの。子どもの見本として親も挑戦することで「お母さんやお父さんも頑張っているのだから、自分も頑張ろう」とやる気に繋がるでしょう。

子どものやる気を奪う言葉に要注意

子どものやる気を出す方法を試すときに注意したいのが、子どもにかける言葉です。せっかく子どもが学習に意欲的になっても、親の何気ない一言でモチベーションが激減してしまうこともあるからです。

親は子どもを見守りつつ、要所で適切な言葉をかける必要があります。子どもを見ていると不安で焦ってしまう瞬間もありますが、子どものペースを尊重して優しく背中を押す発言を心がけましょう。

無気力な子どもを変える5つの言葉

ここでは、無気力な子どもを変えるための5つの言葉をご紹介します。子どものやる気を出す方法を試すだけでは、根本的な性質や考え方はなかなか変わらないものです。物事への捉え方を変える言葉を親がかけてあげることで、学習への取り組みをポジティブな印象へと変えられるでしょう。

「頑張っていて偉いね!」

子どもは自分のために学習しますが、頑張る自分を見て喜ぶ親の姿も期待しています。親が喜んでくれるだけでもモチベーションの後押しになるものです。努力する子どもの姿を軽視せず、定期的に賞賛の言葉を投げかけましょう。

「挑戦する姿勢が素晴らしい!」

努力は必ずしも報われるとは限りません。子どもの精神的成長のためには、挫折するのも貴重な経験です。もし努力が失敗に終わっても親は子どもを責めずに、目標達成のために努力した姿勢自体を評価するよう心がけましょう。

「すごいね!やったね!」

子どもの努力が報われたら、まずは親も一緒に喜ぶことが大切です。すぐに次の目標を提示するのではなく、今までの努力を称えて正当に評価しましょう。まるで自分のことのように喜んでくれる親を見ると、子どもの自尊心が磨かれやる気につながります。

「あなたならきっとできるよ!」

子どもにとって、親に自分を信じてもらえることは大きな勇気になります。プレッシャーを与えすぎない程度に「自分は子どもを信じている」という気持ちを言葉で伝えましょう。特に子どもの努力が報われづらい時期に伝えると、失敗を成功に結び付けるためのモチベーションになります。

「いい経験になったね!」

どんなに努力しても、失敗してしまうことはあるでしょう。親は子どもの失敗を責めず、反省を成功に生かせるような声掛けをしてください。「何があっても親だけ自分の味方である」「自分の努力を見てくれている人がいる」と子どもが思えれば、挫折からの立ち直りが早くなりやる気へとつながります。

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