進化し続ける情報技術。子どもの仕事はどう変わる?

現代における情報技術は、日々進化の過程にあります。ITやAIが発達する中で、社会の在り方やコミュニケーションの方法、サービスの内容は大きく変動しています。デジタルサービスの拡大に伴って、世の中に求められる職業も変化してきました。

ITやAIが広まるからこそ増える職業もあれば、情報技術に奪われてしまう職業も存在しています。子どもの安定した将来を考えるときには、子どもが希望する職業が将来も存続しているかを予想する必要があるでしょう。現に今も、ITやAIの進出によってどんどん縮小している職業がありますよね。

今回は、AIの普及でなくなる仕事や増える仕事についてご紹介します。AIは何ができるのかや、これから何ができるようになっていくのかを学んだ上で、子どもの将来について考えていきましょう。

AI(人工知能)とは

AI(Artificial Intelligence)とは、人工的につくられた知能を指します。コンピューターサイエンスの一分野であり、人間の知能に関連するタスクを学習し、実行するシステムです。AIにおけるタスクとは、音声認識や意思決定などを含みます。

AIはコンピューター技術であるため、基本的にはプログラミングによって動いています。大量のデータを処理するために組まれたプログラムが作動することで、まるで人間が判断を行っているように動くことがAIの特徴です。

AIはさまざまな情報を学習し、課題を解決するための能力を高めていきます。企業の生産性向上や業務効率化、新規サービスの展開など、多くの可能性を秘めている情報技術だといえるでしょう。

AIの普及でなくなる仕事

ここでは、AIの普及によりなくなる可能性が高い仕事をご紹介します。技術の発展次第では、当たり前に存在していた職業でもなくなってしまう可能性があります。今だけではなく、10年後・20年後のAI社会を想像しながら、子どもの職業選択について考えていきましょう。

一般事務・銀行員

AIの普及により、一般事務や銀行員の仕事はなくなってしまう可能性があります。一般事務や銀行員がおもに取り扱うのは、金額や費用などの数字です。作業は基本的にルーチン化されており、決められた仕事を間違いなくこなすことが重要とされています。

「数字を取り扱うこと」と「決められたタスクを正しくこなすこと」は、まさにAIの得意分野です。AIのほうが正確に、より早く業務を遂行できるようになると考えられます。AIであればヒューマンエラーもなくなるため、業務におけるリスクを下げることにもつながるでしょう。

運転手・運転士

運転手や運転士の仕事は、将来的にAIに取って代わられる可能性があります。運転におけるAIの注目点は、自動運転技術の発達です。自動運転技術が完全に実現されるためには、AIの能力だけではなく社会的・法律的な課題が残っています。

しかし各々の問題をクリアできさえすれば、タクシー運転手・トラック運転手・電車の運転士などはAIに代わることでしょう。AIが運転する乗り物では、交通事故の防止や渋滞の緩和などが期待されます。さらに、高齢者や体が不自由な人でも安全な移動手段を確保できるようにもなるでしょう。

工場勤務・建設作業

工場勤務は単純作業やルーチン化された作業が多いため、AIに代替されやすい職業です。工場ではヒューマンエラーが起こるとライン全体に影響が及び、生産性が下がります。常に正確な挙動をしてくれるAIであれば、安定性が高い生産ができることでしょう。

建設作業員も、AIにより淘汰されやすい職業といえます。建設作業はタスクがオートメーション化されやすいだけではなく、業務内容によっては命の危険が伴います。

AIが稼働することで健康や安全へのリスクをケアしつつ、建設ミスや工程のトラブルが起こりにくい環境をつくれます。さらに建設分野ではAIだけではなく、3Dプリンターの技術も発展の途中です。AIによる制御と合わせて、人間の仕事がどんどん奪われていくと考えられます。

受付・コールセンター

受付やコールセンターの仕事は、既にAIに奪われつつあります。AIはパターンに応じて決められた返答を行うため、応答のバリエーションが増えれば人間が関与する必要性はなくなるでしょう。

AIの課題の一つが、複雑なコミュニケーションがまだ苦手だということです。言葉の裏に隠れたニュアンスを汲み取ったり、嘘や本音を見抜いたりすることは困難ですが、基本的な質疑応答であればAIで十分こなせます。

現在も、チャットボットを用いたAIオペレーターの展開が広まっています。AIの学習能力が高まるにつれて、人間でなくてはいけない部分はどんどん減少していくでしょう。

スーパーやコンビニの店員

作業がルーチン化されている仕事は、AIに代わられやすい傾向にあり、スーパーやコンビニの店員もその一つです。接客業や販売業のように密なコミュニケーションが必要な仕事には人間の役割が残っていますが、商品を読み取ってレジを打つ作業であればAIの得意分野です。

実際に、現在全国の小売店ではセルフレジが導入されていますよね。一部地域や海外では、人間の従業員を完全になくしてAIだけで稼働する「無人スーパー」も話題になっています。

AIの普及で増えると予想される仕事

ここでは、AIの普及で増えると予想される仕事をご紹介します。AIの発展は従来の仕事を奪う可能性もあれば、新しい仕事を生み出す可能性も秘めています。AIの発展による社会の変化に目を向けながら、安定感の強い仕事を学んでみましょう。

AI開発・エンジニア

AIは、まだまだ進化の余地が残されている技術です。AI開発は今後も需要が高まっていく可能性が高く、人材不足になることも予想されます。子どものうちからAIに関する知識を付けることで、将来的に引く手あまたな人材になるかもしれません。

同様に、AIエンジニアも安定感がある職業です。AIエンジニアはAIの企画や設計、運用などにかかわります。一般的には、AI開発者が製作したAIをエンジニアが運用し活かしていくというイメージです。AIのアップグレードやメンテナンスにもかかわる職業のため、将来性が広がっています。

AI戦略コンサルタント

AI戦略コンサルタントは、AI技術の知見や経験を活かした上で、クライアントの課題を解決する職業です。クライアントのニーズに応じてAIを用いた提案を行い、企業力や生産性をさらにアップしていきます。

コンサルタントの職業自体は以前から存在していますが、課題解決のためにAI技術を取り入れることに特化した職業がAI戦略コンサルタントです。企業のDX化やIT化の側面で心強いサポートとなり、新しいAIサービスの提案や販売戦略の立案などを行います。

データアナリスト

データアナリストは、自社が抱える課題解決をデータ面からサポートする職業です。データ分析を専門とするため、AIが進化するにつれてより精度が高まっていきます。将来的には、ほぼAIの能力のみを活用した仕事になっていくでしょう。

またデータアナリストと同様に、AI技術を活用してデータ分析をするデータサイエンティストも、需要が高まっていくと予想されます。さらに「Google Analytics」のデータをもとに分析する、AIアナリストの活躍も注目されています。

ロボットメンテナンスの技術者

ロボットメンテナンスは、産業用ロボットの点検やメンテナンスなどをする仕事です。AI技術が活性化するに伴って、AIが搭載されたロボットも普及することが予想されるため、需要が高まる仕事だといえるでしょう。

AIロボットのメンテナンスには、トラブル時の対応だけではなく日常的なメンテナンスも含まれます。工場で用いられるAIロボットの場合は、ラインを止めての定期点検も必要です。AIの知識を持つことで、安定して仕事を得られるようになることでしょう。

AIが普及してもなくなりにくい仕事の例

基本的に、単純作業やルーチンワークの職業はAIに取って代わられやすい傾向にあります。反対に、人間ならではの共感力や創造力、想像力が必要な仕事はなくなりにくいと考えられるでしょう。

例えば相手の心に寄り添うカウンセラーや、ケア内容だけではなく心のつながりも重要視される介護職などが代表的な職業です。複雑なコミュニケーションが求められる営業職や、人間がやるからこそ面白いエンタメ関連の仕事もなくなりにくいといえるでしょう。

子どもの未来のために…今から養っておきたい能力は何?

AIが発達する将来では、課題を発見する能力が求められます。人間が課題や問題点に気づき、AIがそれらを解決するというプロセスが一般的になることが考えられます。

また、AIはゼロからアイデアを創出することはまだ苦手です。新しい物事を創り上げるための創造力も、AI社会に向けて養っておきたい能力だといえます。

AIには難しい、複雑なコミュニケーションを行うスキルも大切です。対話のためには、相手の気持ちを考える想像力が必要になっていくでしょう。

職業選択に役立つスキルを身につけるなら『Wonder Code』

今回は、AIによってなくなる仕事・なくなりにくい仕事や、子どもの未来のために今から養っておきたい能力などをご紹介しました。

AIに仕事を奪われずに働くためには、コミュニケーション力・想像力・創造力・論理的思考力などが大切です。これらの能力を総合的に伸ばせる習い事として注目されているのが、プログラミングです。

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