【この記事の目次】
勉強の仕方に悩む子どもに、うまく接することができない……
親は、勉強の仕方がわからない子どもに「とにかく勉強しなさい」と言ってしまいがちです。しかし、親から言われれば言われるほど子どもはますます勉強に取りかかれなくなるでしょう。
また、子どもが悩んでいるのに「自分で勉強の仕方を考えてやりなさい!」と突き放した言い方をすれば、子どもはやる気を失ってしまいます。親が勉強の仕方に悩む子どもに接する場合は、悩みの解決に協力する姿勢を示す必要があります。
勉強の仕方を助言したり一緒に勉強の仕方を考えたりして、実践に向けたサポートをするようにすれば、子どもは安心して少しずつ勉強するようになるでしょう。
子どもにうまく教えられない原因
勉強の仕方を子どもにうまく教えられない原因として考えられるのは、次の3点です。
- 子どもの目線に合わせられていない
- 感情的になってしまっている
- 子どもが押し付けられているように感じてしまっている
いずれも子どもの立場になっていない親の姿勢が背景にあります。親の感情を抑えられなくなってしまえば、子どもは不安を感じたり反発したりして一向に勉強に向かえません。勉強の仕方がわからない子どもに対する姿勢が、これから紹介する3つの状況に陥っていないか確かめましょう。
子どもの目線に合わせられていない
子どもの目線に合わせられないときは、親の勉強させたい気持ちを優先させている状態です。子どもの悩みに寄り添わず「どうして勉強しないんだ!」のように、腹を立てているでしょう。
また子どもが自分なりに努力しているのに「まったく勉強していない」と親が決めつけてしまっては、子どもは傷つき勉強するやる気を失ってしまいます。
親は「もしかしたら勉強の仕方に悩んでいるのではないか」と考えてみることを忘れずに、いつでも子どもの目線でいる必要があります。
感情的になってしまっている
「なぜ勉強しないの!」のように、イライラした感情のまま子どもと接しても子どもの具体的な悩みは見えてこないでしょう。感情的になればなるほど冷静な見方が難しくなり、ネガティブな感情を増幅させてしまうためです。
勉強の仕方がわからない子どもの気持ちに目を向けず、親の一方的な見方で判断すれば子どもとの接点は見出せません。自身の感情を子どもにぶつけるのではなく、一旦気持ちを落ち着かせて「子どもは何に困っているのだろう」と考える余地を残しておきましょう。
子どもが押し付けられているように感じてしまっている
子どもが押し付けられているように感じるのは、前述の2点と深く関係しています。たとえば、下記のような感情です。
- どうせ親は自分のことを見ていない
- 自分の気持ちを理解しようとしていない
上記のように子どもが感じるのは、自分の考えをはっきり伝えたり勉強の悩みを共有したりする機会をもてないためでしょう。親への信頼感が薄れ、子どもは親の話を一切聞き入れなくなります。
勉強苦手な子どもが勉強好きになる可能性は……?
勉強の苦手な子どもが勉強を好きになる可能性はあります。次のような親の行動があれば、子どもは勉強の仕方を改善する姿勢を示すでしょう。
- 子どもの思いに耳を傾ける
- 子どもにまず考えさせる
- 一緒に解決しようと伝える
まずは親が子どもに考えを押し付けたり感情をぶつけたりするのではなく、子どもが考えて行動できる余地を残しておきます。突き放しては子どもが不安になります。勉強の仕方がわからなくて困っている場合は「一緒に勉強の仕方を考えて試してみよう」と投げかけましょう。
子どもの主体性を大切にしながら、課題にぶつかったときは一緒に乗り越える姿勢を親が示すようになれば、子どもの勉強に対する姿勢は上向きになるでしょう。
勉強の仕方に悩んでいる子どもに両親ができる5つのこと
子どもが勉強の仕方に悩んでいる場合、両親ができることとして5つ紹介します。
- 見守る姿勢をとる
- 楽しみながら教えてみる
- できることから一緒にやってみる
- 集中できる環境を整える
- 一緒に具体的な目標を立てる
親は勉強を強要するのではなく、見守って支える姿勢でいることが大切です。また勉強の仕方が分からなければ、親子で一緒にやり方を考えましょう。子どもに安心感が生まれ「じゃあ、今度は〇〇を試してみよう」と勉強に前向きになります。
見守る姿勢をとる
勉強の仕方がわからず困っている場合は、親が助け船を出してサポートします。とはいえ、付きっきりで勉強を見る必要はありません。子どもが勉強の仕方がわかったところで、親は一旦見守る姿勢をとりましょう。見守るのは子どもの安心感をキープするためであり、「最近勉強の調子はどう?」と時々気にかけます。子どもが勉強の悩みを打ち明けたときは、いくつか解決のヒントを与えて子どもに考えさせたり気づかせたりしましょう。
楽しみながら教えてみる
勉強の仕方を教える際は、日常生活に関連する内容や子どもの興味を引きそうな材料を使って一緒に勉強を楽しみましょう。たとえば、次のような方法が考えられます。
- 「流れる川のはたらき」を勉強する場合は、海岸などで砂山を作って実験をする
- 立体の表面積や体積の求め方をお菓子の箱や筒を使って考えたり、容量を比較したりする
「勉強しなさい!」「いつまで〇〇してるの?!」と叱るより、実験やクイズ・ゲーム的な要素を取り入れた方が子どもは勉強しやすくなり、理解を深められるでしょう。
できることから一緒にやってみる
親が子どもに勉強を教える場合は、できそうな問題から一緒にやると良いでしょう。その理由として、次の3点が挙げられます。
- 子どもが安心して勉強できる
- 解けたときは親からほめてもらえる
- 成功体験を共有でき喜びが倍増する
最初から難しい問題に一人で挑戦させるのは子どもに負荷がかかります。一方で、簡単すぎる課題でも勉強に対するモチベーションは上がらないでしょう。「1人だったら解けそうで解けない、でも2人なら解ける」問題を一緒に解く体験は、子どもが勉強の仕方を覚えるだけでなく、勉強に対するポジティブな感情を育てるのに役立ちます。
集中できる環境を整える
勉強の仕方がわからない場合、学習環境が整っていないケースが考えられます。テレビの音がうるさかったりスマホが手元にあったりするなど、勉強以外に関心が向いてしまう環境は改善が必要です。
ただ、子どもによっては家族がいたり音楽を聴いたりした方が集中できる場合があります。どのような学習環境であれば勉強しやすいか、子どもに選ばせましょう。家族そろって勉強タイムや読書の時間を設定すると、子どもの勉強がはかどる場合もあります。
いずれにしても、子どもが勉強に集中できる環境を整えるのは親の役目といえます。
一緒に具体的な目標を立てる
勉強の仕方がわからない子どものなかには「何のために勉強するのかわからない」と思っている場合があります。その際は、子どもと一緒に勉強する目的や具体的な目標を考えましょう。
将来の夢や希望校を選んだり、教科ごとの目標点数を設定したりすることが挙げられます。「〇〇校受験合格!」と目標設定するのも良いでしょう。ただ合格後の未来を描きにくくなり、合格後に勉強に対するやる気を下げる可能性があります。
モチベーションの低下を避けるためには、親の経験をもとに子どもに必要な情報をかみ砕いて説明したり、将来像や勉強の目標などを一緒に考えたりするのが有効でしょう。
子どもにあった勉強法を見つける方法
子どもにあう勉強の仕方は、当然子どもによって変わります。静かな環境で一人で学習する方が合う子どももいれば、大勢の人がいる場所で友達と一緒にやる勉強の仕方を選ぶ場合もあるでしょう。
子どもにあう勉強法を見つけるには、子どもの性格や得意なジャンル・学習スタイルなどの観点を参考にしてみます。例えば、次の観点を参考にしてください。
- 一旦集中すれば勉強し続ける性格なのか、それとも飽きっぽいのか
- 好きなものや興味をもっている分野と勉強内容をつなげられるか
- 教材を使いながら書いて覚える勉強法が好きなのか、パソコンやスマートフォンを使った方が勉強しやすいのか
- 勉強時間は30分(休憩5分)か、60分(休憩10分)サイクルか
また体を動かすのが好きな子なら、合間にストレッチやジョギングを入れた方が勉強に集中できるでしょう。子どもによっては、夜よりも朝の方が勉強しやすい場合があります。子どもが得意な教科から始めたり興味のあることとつなげたりして、調子を上げていく勉強の仕方を子どもが見つけられるようにサポートしましょう。
強要しないことが大切!
勉強を強要してしまうと、勉強が嫌いになります。一度嫌いになると改善するのに時間がかかるため、結局は勉強の悩みを深刻化させるでしょう。強要するより、楽しさや喜びを味わわせるにはどうしたら良いかを考える必要があります。強要せずにはいられない場合は、親の視線を外に向けて一旦子どもから離れるのもひとつの方法です。
例えば母親が子どもを感情的に叱ってしまう場合は、ほかの家族や先生など第三者を立て、子どもを追い込まないように工夫します。母親は家族や先生に話を聞いてもらって落ち着いたのち、新鮮な気持ちで子どもと向き合えるでしょう。改めて親子で話し合う時間をつくり「一緒にがんばろう」と互いに思えれば、子どもは勉強へ向かう気力を取り戻せるでしょう。
学ぶ楽しさを身につけるには『Wonder Code』
勉強の仕方を教える際に、強要したり押し付けたりすれば子どもは勉強から離れてしまいます。子どもと勉強方法を考えたり一緒に楽しみながら学習を進めたりして、子どもが安心して勉強に向かえるようにしましょう。
勉強の楽しさがわかると、子どもは親から強制されなくても学びに向かいます。知的好奇心を高めながら、理解力や想像力をどんどん向上させるでしょう。つまり、勉強の仕方がわかって学ぶ楽しさを感じられれば子どもは前進できるのです。前進できるまでは、大人が子どもに寄り添いながら勉強を支え、学習しやすい環境を整える必要があります。
『WonderCode』では、お子さんの特性やその子にあう学習スタイルを大切にした学習を展開しています。お子さんの勉強の仕方で悩んでいる場合は、ぜひお問い合わせまでご相談ください。