【この記事の目次】
子どもの行動力を高めたい!保護者ができることは?
行動力とは積極的に行動する力であり、将来の可能性を広げるために欠かせない力です。保護者にとって、子どもが前向きに行動できる力を育むことは重要な課題といえます。
しかし、実際は「子どもが自分からなかなか動いてくれないし挑戦しようとしない」といった悩みをもつ保護者もいるでしょう。
本記事では行動力の意味や重要な要素を解説するとともに、子どもの行動力をどのように高めていくかについて解説します。子どもが自信をもって未来を切り拓いていける行動力の育て方をしっかり確認しましょう。
行動力とは|意味を解説
行動力とは、主体的に物事に取り組み積極的に行動する力を指します。行動力のある人は、新しい分野に挑戦したり困難や障害に立ち向かったりする特徴があります。
行動力は単なる行動の「量」ではなく、意図的に成長を促す能力といえるでしょう。子どもにとって行動力は、予測不可能な時代を生き抜いたり自分の可能性を広げたりするために欠かせません。
保護者としては、子どもの行動力を育むためにさまざまな方法やサポートをしていく必要があります。
行動力がある人の特徴
行動力のある人の特徴として以下の5点が挙げられます。
- 物事への興味関心が高い
- 失敗を恐れずに挑戦する
- 向上心が高く、学習意欲が強い
- 精神的に余裕があり、自分を信頼している
- リーダーシップがあり、仲間が多い
次から順に解説します。
物事への興味関心が高い
行動力のある人とは、常に物事への関心が高い人です。新しい知識やスキルを身につけることに喜びを感じて、自己成長のために必要な機会を逃さず取り組むといえるでしょう。
例えば音楽に興味のあり行動力がある人の場合、音楽を鑑賞するだけでなく実際に好きな楽器の演奏を練習したり、好きな音楽家の伝記や資料を集めて調べたりします。
つまり行動力のある人とは、自分の興味にしたがって行動し関心のある領域での活動をどんどん広げていくのです。興味関心の高さと行動力は、学びを広げて深める原動力として相乗的にパワーアップしていくでしょう。
失敗を恐れずに挑戦する
行動力のある人は、失敗を恐れず積極的に新しい分野に挑戦します。たとえ失敗したとしても失敗から学んで改善し、次のチャレンジへつなげる行動力をもっているといえるでしょう。
逆に行動力のない人とは、何を行うにも慎重で「もしも〇〇して失敗したらどうしよう」「〇〇をしてもうまくいかないかもしれない」と心配する人です。結局行動しないまま終ってしまうため、挑戦心や課題解決能力なども育てられません。
挑戦し続ける子どもは、小さいころから「失敗は成功のもと」と保護者から教わっているケースが多いといえます。挫折を味わったとしても這い上がる強さを身につけており、さらなる行動力を発揮するでしょう。
向上心が高く、学習意欲が強い
行動力のある人は、向上心が高く学習意欲が強い特徴があります。向上心とは自分の能力をできる限り伸ばしていこうとする姿勢です。
また、向上させるために何をどのようにしていくと良いのか考え実践する意欲が高く、結果的に行動力を伸ばしていくといえるでしょう。
つまり高い行動力の持ち主とは、自分に興味のあることを「知りたい」といった感情や「もっとできるようになりたい」といった願望が強い人です。自分が納得できるまで行動し続ける能力の高い人といえるでしょう。
精神的に余裕があり、自分を信頼している
行動力のある人とは、精神的に余裕があり自分を信頼している人です。
例えば失敗や挫折を経験してもあまり焦りません。「これは自分にまだ力が足りなかっただけだ」「努力すればきっとうまくいく」と考え次の策を練って実践する行動力を示します。自分に幸運がめぐってきても冷静に対応し、今やるべきことに集中して適切な行動力を発揮します。
行動力のある人は、周囲に惑わされず自分の能力や選択に自信をもって行動する人といえるでしょう。
リーダーシップがあり、仲間が多い
行動力のある人はリーダーシップがあり、多くの仲間を引きつける特徴があります。リーダーシップとは、明確な目標を持ち達成するための方法を理解している能力を指します。
リーダーシップのある人は、ただ単に指示を出すだけでは終わりません。目標の達成には協力が必要であり、仲間との良好な関係を築く重要性を認識しています。
つまり、他人を動かすことよりも自分自身が何をすべきかを明確にして行動力を発揮する人といえるでしょう。
行動力が高い子どもは、将来の可能性を自分でどんどん広げていく!
行動力が高い子どもは、既成の枠にとらわれずに将来の可能性を自分で広げていきます。自分の興味や関心にもとづいて新しい分野やスキルにも飛び込む要素を兼ね備えているため、自分の可能性を広げていくでしょう。
また、失敗を恐れず挫折さえもバネに変える力をもっています。経験を通じて成功したときは多大な満足感を得るだけでなく、自己に対する自信も高めるでしょう。
保護者は子どもの行動力を育むために、まずは彼らの興味や関心を尊重し自己成長の機会を提供する姿勢が重要です。子どもにチャンスの機会を与え行動を促すことで、彼らの可能性を最大限に引き出せるでしょう。
子どもの行動力を高める7つの方法
ここでは、子どもの行動力を高める方法を紹介します。子どもの好奇心や感受性、思考力を高めると同時に、子どもが心身ともに健康に自信をもって行動力を発揮するための方法です。
子どもの好奇心を尊重する
子どもの行動力を高めるためには、まず子どもの好奇心を尊重する姿勢が重要です。好奇心を尊重するとは、子どもが周りの世界を学び自分の力で考える機会を与えることを指します。
子どもの好奇心を高めて行動力の向上につなげるためには以下の要素が重要です。
- 子どもの興味を引く環境を整える
- 自由な探求と実践の機会を与える
- 子どもの意欲を尊重しサポートする
興味を引く環境を整えることは、例えば本や映画、自然や科学イベントなど多様な情報源を用いること指します。また興味にもとづいて探求できる時間や場を提供しましょう。
さらに保護者も子どもが興味をもつ分野や活動に積極的に関わり、場合によっては質問や意見などのやり取りをおこないます。こうした取り組みは子どもの行動力を自然に伸ばしていくでしょう。
さまざまな気づきを得られる感受性を養う
行動力を高めるためには、さまざまな気づきを得られる感受性を養う必要があります。感受性とは、人が情報や刺激に対して受け入れる能力を指します。
感受性が高ければ気づきを多く得られ好奇心を刺激されるため、ほかの人よりも行動力を発揮しやすくなるでしょう。例えば、次の経験をさせることで感受性を高められます。
- 子どもを家の外に連れ出す
- 子どもに新しいものを体験させる
- 子どもに質問したり話を聞いたりする
子どもを外に連れ出す際には、例えば公園や自然のなかで遊ばせることがおすすめです。子どもにさまざまな物を発見させたり体験をさせたりするなかで感受性が育っていきます。子どもが何かに興味を示したら、その分野に詳しくなる機会を与えましょう。
論理的思考力を高める
行動力を高めたい場合、論理的思考力を磨くことで効果を実感できます。論理的思考力とは、物事を合理的に考え判断する力です。
子どもの論理的思考力を高めると、どのような状況でも冷静な判断が可能になり行動力に良い影響を与えるでしょう。問題解決の方法も自分で見つけ出せるため、たとえ困難にぶつかっても適切な行動力につなげられます。
論理的思考力を高め行動力をつけるためには、子どものスキルに応じた課題を与え解決の道筋を一緒にたどる方法が挙げられます。少しずつ課題のレベルを上げ、自力で考えさせたり適宜サポートしたりして成功体験を増やしていきましょう。
失敗に対して肯定的なアドバイスをする
行動力を高める場合、保護者は子どもの失敗に対して肯定的な助言をするように努めましょう。その理由は、子どもが失敗を冷静に受け止め次の行動を自発的に考えられるようにするためです。
子どもが失敗したときに叱ったり否定したりすれば、子どもは失敗を恐れるようになり行動力の向上にはつながりません。あるいは、子どもが困っているのに保護者が放っておいては次のステップに進めなくなります。
行動力を養うためには、子どもが失敗から学べるように助言したり解決の道筋を与えたりします。挫折を乗り越え成功を勝ち取った子どもは自信を深めるでしょう。
保護者がお手本になり、言い訳をしないよう努める
行動力を高めるためには、保護者がお手本になり言い訳をしないよう努める必要があります。手本になることは、保護者自ら行動力を発揮する姿勢を示すことを指します。また保護者が自分の行動に責任をもたなければなりません。
以下のポイントを念頭において、保護者自身の行動力がお手本になるようにしましょう。
- 自分の言動をよく考える
- 子どもに自分の言動を説明する
- 自分に間違いがあれば素直に認める
保護者が自分の行動に責任をもち言い訳をしない姿勢は、子どもの成長においてプラスの効果をもたらします。
子どもの気持ちを引き出すコミュニケーションをとる
子どもの気持ちを引き出すコミュニケーションとは、なかなか表現できない子どもの感情や思いを保護者の助けを借りて言葉にしていくための対話です。
保護者が子どもの気もちを引き出すためには、以下の方法が有効です。
- 子どもの話に注意深く耳を傾ける
- 非言語的なサイン(表情やしぐさなど)を見逃さない
- 適切な質問を通じて内面に迫る
- 受容的な態度で接する
- 適宜フィードバックを与える
なお「適切な質問」とは、選択させたりYesかNoで応える以外の方法で説明させたりする質問を指します。5点の方法を通じて子どもは自分の思いを自由に表現するようになり、少しずつ行動力を高めていくでしょう。
子どもの心と体に余裕を持たせる生活を維持する
行動力を高める場合、子どもの心と体に余裕を持たせる生活を維持するのは大変重要です。心と体に余裕を持たせる生活とは、子どもに十分な睡眠をとらせ、健康的な食事や運動をさせることを指します。
健康的な生活を維持するのは、行動力を育てるうえで欠かせません。その理由は、睡眠時間が足りなかったりお腹が空いたりしていれば実際の行動に移しにくいためです。
保護者は、子どもが笑顔で元気に過ごせているか常に確認する必要があります。元気のないときは睡眠時間や食生活などを見直し、行動力を発揮するために必要な要素を満たすようにしましょう。
行動力を高めるために必要な4つの要素
ここでは、行動力を高めるために必要な要素について解説します。行動力を高めるために必要な要素とは、主体性・自己肯定感・知的好奇心・集中力の4つを指します。
まずは、主体性から解説します。
主体性
主体性とは、子どもが自ら考え行動する力を意味します。主体性の育成を意識して子どもの行動力を高める場合は、次の取り組みを参考にしてみてください。
- 選択肢を与える(例:AとB、どっちを選ぶ?)
- 子どもが考える機会をつくる(例:〇〇するにはどうしたらいいと思う?)
- 決めたことの責任をうながす(例:自分で決めた〇〇だから続けよう)
これらの対応を通じて子どもは自分で考え行動することの重要性を学び、それが行動力の育成につながります。また、自分の行動に責任をもつ大切さを理解するでしょう。
自己肯定感
自己肯定感とは、自分自身を肯定的に評価して自信をもつ力を指します。子どもの自己肯定感を高めるためには、まずは子どもに対して共感的な態度で接し、自分自身が受け入れられていると感じさせる必要があります。
例えば、子どもが勇気を出して行動力を発揮したときは、結果はともあれその挑戦をしっかり認めましょう。失敗しても温かく励まし次の行動への指針を示せば、子どもの意欲は持続します。
子どもの自己肯定感とは、周囲の声かけやサポート次第で大きく変わるものです。保護者は子どもが安心して表現したり行動したりできる環境を整えましょう。
知的好奇心
知的好奇心とは新しい知識や経験を求める欲求や興味のことです。好奇心については行動力を高める7つの方法でも紹介しましたが、改めて以下のポイントを確認しましょう。
- 子どもの興味を尊重する
- 子どもの質問に対して真摯に向き合う
- 知識や情報へのアクセスを支援する
- 多様な経験をうながす
- クリエイティブな解決法を認める
子どもの興味や好きな分野を尊重し、子どもの質問についてはしっかり対応しましょう。解決の糸口を提示したり一緒に答えを探したりすれば子どもの好奇心は高まります。
また情報を得るための手段や環境を整えたり、新しいことに触れる機会をつくったりする取り組みも子どもの好奇心を刺激するでしょう。大人からのアプローチだけでなく、子どものアイデアを生かして課題解決に向かわせるのも有効です。
集中力
集中力とは、物事に集中して取り組む能力や状態を指します。子どもの集中力を育むために、まずは集中しやすい環境を整えることが大切です。また目標設定や長期的な手立ても活用しましょう。
目標設定や長期的な手立てとは、子どもの興味関心に基づいた目標を選択し達成するための計画を立てることです。子どもが成功体験を積み重ねるために、目標や計画は到達可能なレベルに設定しましょう。
高すぎる目標を設定すれば子どもはやる気をそがれ集中して取り組めません。子どもの主体性を重視しながら、目標や計画を立てる際は子どもの満足感や好奇心を意識する必要があります。
つまり集中力とは、主体性・自己肯定感・好奇心のすべての要素がそろったところで実現できる力なのです。
学習への主体性を高める習い事は『Wonder Code』
行動力を高めることで、子どもは自信をもって新たな挑戦に向かったり困難にぶつかっても適切に対処して次の行動に移せるようになります。
今回紹介した方法で共通しているのは、自己決定や自己表現の機会が得られる結果、子どもの中にある好奇心や興味などが芽生え、行動につながるといった視点でしょう。つまり行動力を発揮させるためには、子どもの主体性を重視する必要があります。
『Wonder Code』では、子どもの興味や関心に応じた学びを重視し、子どもの行動力を高めるために必要な主体性を育てる取り組みをしています。ご興味のある方はぜひお問い合わせまでご連絡ください。