子どもには協調性のある人間に成長してほしいと願っている保護者は多いことでしょう。今回の記事では、子育て中にもよく耳にする協調性をテーマに取り上げ、基本的な定義から日常生活における育み方のポイントまで、協調性の多様な側面をご紹介します。
【この記事の目次】
協調性とは?コミュニケーション能力との違い
協調性とは、自分と違う考えをする人も受け入れて、協力しながら目標を達成する能力を指します。社会生活を円滑に送る上では不可欠な能力であり、幼稚園や小学校においても、協調性がない子どもはクラスメイトと距離ができてしまいます。
周りの人とやり取りする能力を指す言葉としては、自分の意見や考えを他者に伝えるコミュニケーション能力や相手の話に耳を傾けて理解する傾聴力もあります。こうしたスキルは同じ目標に向かって周囲と協力する力を指す協調性とは、密接な関連性はあるものの、定義には異なる部分があると認識しておきましょう。
また、協調性とは単に周囲に合わせることを意味するわけではありません。自分の考えや信念を曲げて流されるようなあり方とは異なります。むしろ、他者の意見を尊重しつつ、自分の意思を持ち続ける力こそが協調性なのです。自分とはたとえ異なる考え方であっても、他者の意見を尊重できる協調性が高い人は、良好な人間関係を築きやすく、困った時にも協力してくれる仲間を見つけられます。社会生活を円滑に送るためには、こうした協調性が不可欠です。
協調性がもっとも育まれる時期は幼児期って本当?
子育ての過程で、協調性を育むことは重要な課題となります。この能力は生まれつきではなく、子どもが周りの人々と関わっていくなかで徐々に身につけていくものです。
3歳児期は、協調性の基盤を形成する大切な時期です。この年齢の子どもは、自分の欲求を優先させがちで、友達や兄弟との軋轢も見られます。しかしこれは、将来的な協調性の発達に向けた準備段階であり、3歳児の協調性の欠如を過度に心配する必要はありません。
4歳児になると、徐々に協調性が芽生えてきます。これは集団生活を送る中で、先生や友達との関係性を維持する必要性が生じるためです。この時期は、自分中心の視点から、周りの人々への関心が深まる大切な時期でもあります。様々な経験を重ねることで、協調性はさらに発達していきます。
5歳児では、協調性がしっかりと身についた子どもが多くなります。語彙力が豊かになり、周りの人々とのコミュニケーションが円滑になることも、協調性の育成に寄与しています。特に、友達との関わりの中で、協力し合いながら何かを成し遂げていく経験が、協調性の成長に大きな影響を及ぼします。
子どもの発達段階に応じて、協調性の芽生えと成長を見守り、適切な支援を行うことが重要です。3歳児期の自己中心的な傾向は自然なものであり、4歳児、5歳児へと年齢を重ねるにつれ、協調性が育まれていく過程を理解し、寛容な姿勢で接していくことが大切だと言えるでしょう。
協調性が欠如していると起こる問題とは?
協調性が欠如していると、対人関係にどのような影響を及ぼすのでしょうか。協調性がなく、自分中心に物事を考えてしまうと、周囲の人から距離を置かれてしまう可能性があります。たとえば、みんなで一緒に砂場で遊ぼうと提案されても、自分だけぶらんこに乗りたいと主張してしまうと、次第に声をかけてもらえなくなってしまうかもしれません。
また、自己主張が激しく、協調性が見られない場合、周りとの対立を招きやすくなります。人間関係がぎくしゃくしてしまい、本人にとってはストレスを抱え込んでしまう原因ともなるでしょう。イライラして癇癪を起してしまって、さらに周囲との溝が深まるという悪循環に陥るケースもあります。
協調性が足りないと、視野が狭くなり、自己成長の幅が狭まる可能性もあります。他者から助言を受けた際、協調性のある子どもは自分の成長の糧になると肯定的に受け止める傾向があります。一方で、協調性が見られない子どもは、他者からアドバイスをもらっても、それを前向きに受け止められない可能性があります。協調性が足りない場合、他者からの学びをプラスに生かすことができないため、自己成長に限界があると認識しておきましょう。
このように、協調性の欠如は対人関係や自己成長に深刻な影響を及ぼします。周りとの調和を保ち、謙虚に学ぶ姿勢を持つことが大切です。自分中心的にならず、他者の立場に立って考えることで、より良い人関間係を築いていくことができるでしょう。
家庭で協調性を育むための方法を知ろう
協調性は、様々な人と関わり合うなかで、徐々に育まれていくものです。家族との触れ合いを深めることは、子どもの協調性を養う上で大きな効果が期待できます。ここでは、家庭において子どもの協調性を育むための具体的な方法をご紹介します。生活をする上での基本的なマナーと呼べるものも多いので、日常生活で実践できるようにしてください。
まず、基本的なマナーを身につけることが重要です。挨拶は、他者とのつながりを築く簡単な方法です。朝の「おはよう」、夜の「おやすみ」といった基本的な挨拶を忘れずに行うよう心がけましょう。さらに、家族の出入りの際にも「いってらっしゃい」「おかえりなさい」と声をかけ合うことで、家族間のコミュニケーションが深まります。また家族間での挨拶以外に、お友達や近隣の人との挨拶もきちんとできるようになれば、社会で生きていく上で欠かせない協調性の素地を養えるはずです。
次に、子どもができる家事のお手伝いを決めることをおすすめします。ポイントは、無理なく続けられる簡単なものを選ぶことです。食事の前に食卓にお箸を並べる、布巾で卓上を拭く、カーテンの開け閉めをするなどの家事は、未就学児でも十分にこなせます。自分の役割を果たすことで、子どもに自信がつきます。さらに、家族への貢献を実感することで、思いやりの心や協調性が育まれていきます。
このように、家庭内での基本的なマナーの習得と、子どもにできる家事のお手伝いを通して、段階的に協調性を養うことができます。保護者が子どもの成長段階に合わせて適切な方法を選び、継続的に取り組むことが重要です。子どもの協調性は、家庭での日々の積み重ねによって確実に育まれていくのです。
ゲームや習い事で協調性を育もう
子どもの協調性を育むには、ゲームや習い事を取り入れ、楽しみながらも協調性を身につけさせることができます。
まず、ボードゲームやカードゲームなどのゲーム遊びは、ルールに従って進めていくことで、ルールの大切さを自然と学べます。ゲームを通して、他の友達や家族と協調しながら楽しむ機会を提供することができるのです。特に、まだカードゲームが難しい年齢の子どもには、おままごとなどのごっこ遊びがおすすめです。ごっこ遊びには、兄弟やお友達と協力しながら遊ぶ必要があるため、自然と協調性が養われていきます。
一方、習い事を通しても、協調性を育むことができます。スポーツでは、サッカーや野球、バスケットボールといったチームプレイの競技が適しています。子どもたちが互いに連携しながら、美しいフォーメーションを作り上げていく過程で、協調性が身についていきます。また、バレエやダンスなどの集団で行う習い事も、仲間とタイミングを合わせて踊ることで、協調性を養うのに適しています。さらに、合唱や合奏の音楽教室では、美しいハーモニーを作り上げる過程で、協調性や社会性が培われていきます。
このように、ゲームや習い事を上手に活用することで、楽しみながら子どもの協調性を育むことができるのです。保護者としては、子どもの興味関心に合わせて、適切な活動を選択し、協調性の育成に取り組んでいくことが重要でしょう。
協調性を育むならWonder Code
協調性は、人生の基盤を築く上で重要な要素で、幼い頃から、家庭や学校の場で意識的に育まれていくものです。協調性が不足すると、周囲との関係性が希薄になったり、自己実現にも限界が生じる可能性があります。
子育ての際は、日常の中で協調性を養う取り組みが肝心です。まずは、家庭内での挨拶の習慣化や、子どもができる範囲のお手伝いの割り当てなどから始めましょう。すぐに成果が表れるわけではありませんが、継続的に取り組むことで、徐々に協調性が身につくはずです。
また、ゲームや習い事を通じて、協調性を養う機会を設けることも大切です。特に、チームスポーツや合唱、合奏といった集団活動は、協調性の育成に効果的です。子どもの興味関心に合わせて、適切な活動を選んでサポートしていくことが重要です。
協調性は、円滑な人間関係を築き、自己実現を促す上で欠かせない資質です。幼い頃から、家庭や学校の場で、意識的に育んでいくことが肝心です。長い目で見守りながら、子どもの成長に合わせて、様々な機会を設けてあげましょう。
Wonder Codeでは、子どもが学習に興味関心を持ちやすい環境で、英語をはじめとする将来役立つスキルを学べます。子どもたちと協力して1つのことを作り上げることで、協調性を身につけることができます。
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