知的好奇心の意味とは

知的好奇心とは、物事に興味や関心を抱いた上で「もっと深く知りたい」と思う気持ちを指します。知的好奇心が高い子どもは、日常生活の中でさまざまな学びを得られます。多様な考え方も身につけやすく、視野の広い人物に成長していくでしょう。

今回は知的好奇心が高い子どもの特徴や、子どもの知的好奇心を高める方法などをご紹介します。知的好奇心を育むためには、子どもに興味や関心を持ってもらうことが重要です。学業だけにこだわらず、遊びやエンタメも含めて学びの楽しさを体感してもらうことを意識しましょう。

知的好奇心が高い子どもの特徴

ここでは、知的好奇心が高い子どもの特徴として挙げられるものを3つご紹介します。知的好奇心の高いと学習効果が上がるだけではなく、人間関係や将来にもよい影響を与えます。特徴を学んだ上で、家庭教育に落としこんでいきましょう。

さまざまな物事に興味を持っている

知的好奇心が高い子どもは、さまざまな物事に興味を持つ傾向にあります。ゲームやアニメなどのエンタメ要素が強い物事だけではなく、例えばスポーツや動物、歴史、ものづくりなど幅広いカテゴリーに興味を持ちやすいため、子どもの世界がどんどん広がっていくのです。

子どもの学習スイッチを入れるのは「もっと知りたい」「面白い」などのようなポジティブな感情です。知的好奇心が高い子どもは新しい物事を次々に学んでいくため、見識や視野が広くなっていきます。その結果、多様な価値観を受け入れられる子に育つことでしょう。

能動的に学習している

知的好奇心が高い子どもの学習は能動的です。子どもたちは学校で同じ授業を受けていたとしても、成長するにつれて成績に違いが出てくるものですよね。この差には、知的好奇心の有無が大きく関わっています。

知的好奇心が高い子どもは「授業で教わった内容以外のことも学びたい」という気持ちを抱く傾向にあります。そのため自分から先生に質問しに行ったり、知識を深堀りするために自ら予習・復習したりすることなどを繰り返していくのです。

また、家庭学習においてメリハリがあることも特徴で、子どもながらに「遊ぶときは遊ぶ、学ぶときは学ぶ」と自分をコントロールできる強さも持っています。

行動に主体性がある

知的好奇心が高いと、学習以外の行動にも主体性が生まれてきます。基本的に未知の物事への好奇心や探求心が強いため、自分が「やってみたい」と思った物事には素直に突き進むのです。たとえ失敗してしまっても「やらずに後悔するよりはずっとよい」と思っている傾向にあります。

知らないことを知る行為自体に喜びを抱いており、知識や経験が増える度に自分が成長したと感じることで、自己肯定感が養われます。また、行動力に満ちあふれている子が多いため、子どもの頃からリーダーシップを発揮することも少なくはないでしょう。

子どもの知的好奇心を高める5つの方法

ここでは、子どもの知的好奇心を高める方法を5つご紹介します。知的好奇心の高さは子どもの持ち前の性格によっても変わりますが、育成環境の中で後天的に養うことも可能です。子どもがさまざまな物事に興味を持ちやすい環境を作り、可能性を広げていきましょう。

子どもが興味のある場所へ行く

子どもの知的好奇心を高めるためには、子ども自身が興味のある場所へ連れて行くことをおすすめします。親御さんの中には、子どもの興味一辺倒になることに不安を感じる人もいるかもしれません。しかし子どもからすると、自分の意思や関心を尊重してもらえない相手から勧められる物事には興味を持てないものです。

まずは子どもに「探求心を存分に発揮できる環境」を与え、知的好奇心を満たす経験をさせましょう。子ども自身が「学ぶことは楽しい、知ることは面白い」と実感することで、他のジャンルへの知的好奇心も芽生えやすくなります。「知る」という行為自体を、存分に楽しめるような環境づくりが大切なのです。

子どもが自分で選択できる環境を用意する

知的好奇心が高い子どもに育てるためには、子どもが自分で意思決定できる環境を用意しましょう。子どもが何かを「知りたい」と思う気持ちは、自己肯定感からも育まれます。自分を信じ、自分で決定するからこそ、新しい知識を得ることに価値を感じられるのです。

まずは夕食の献立や着ていく服など身近なものから子どもに選ばせ、自分らしさを獲得するためのサポートをしましょう。判断力や決定力の成長から養われた自己肯定感は、知的好奇心の土壌になります。

さまざまな人の価値観に触れる機会を用意する

子どもの知的好奇心を養うためには、さまざまな人の価値観に触れる機会を与えましょう。知的好奇心とは「何かを知りたい」と思う気持ちです。「世の中には自分の知らない世界がたくさんある」と認識することで、知的好奇心はグングン高まっていきます。

特に小学生の子どもの場合、ほとんどの人間関係は家族と学校の中で育まれます。そのため、塾や習い事・ボランティア、親子で通えるイベントなど、コミュニティの範囲を広げることで子どもの視野は広がっていくでしょう。多くの価値観に触れるほど頭も柔軟になり、新しい知識を受け入れる心が養われます。

疑問を解決できる環境を用意する

知的好奇心の高い子どもに育てるためには、子どもが疑問を解決できる環境を用意しましょう。子どもや大人にかかわらず、何かを知ろうとしたときには必ず疑問にぶつかるものです。大人であれば、パソコンや本で調べて解決したり、優先順位を変えて他の物事に取り組んだりしますよね。

しかし、子どもは大人ほど器用ではないものです。「わからない」「解決できない」という状態がストレスになり、学ぶこと自体にネガティブな感情を抱いてしまうことがあります。必要であればパソコンや図鑑などの解決道具を用意し、難しそうな場合は親もサポートしましょう。「わからないことはいつでも質問してね」のように、事前に声掛けをしておくことも大切です。

親が楽しんでいる様子を見せる

子どもの知的好奇心を育むためには、親自身が何かを調べ、楽しんでいる姿を見せましょう。子どもにとって、最も身近なお手本となる大人は親です。親自身が強い探求心を持ち、主体性を持って物事に取り組んでいる姿を見せると、子どもは自然にまねするようになるでしょう。

「親が勉強嫌いで怠け癖があるのに、子どもだけ勤勉で勉強好き」というケースは稀ですよね。行動力や好奇心が高い子どもは、その親もバイタリティにあふれている人物であるものです。子どもにビジョンを押し付ける前に、まずは親からビジョンそのものになることを心がけてみましょう。