プログラミングでゲームを作成できる?

昨今、小学生の子どもへの習い事として注目されているのがプログラミングです。プログラミングでは、論理的思考力や想像力、課題解決能力などの社会で役立つスキルが養われるといわれています。しかし、プログラミングを経験したことがない保護者にとっては、「プログラミングを覚えて何ができるの?」とやや疑問を抱いてしまうこともあります。

プログラミングの魅力は、キャリアアップや就職・転職の幅を広げてくれることです。しかしそれだけではなく、プログラミングによるゲームづくりを通して趣味を広げたり、達成感を抱いたりすることもできます。

今回は、小学生がプログラミングスキルを活用してゲームを作る流れをご紹介します。ゲームという子どもにとって身近な娯楽を通して、将来役立つプログラミングのスキルをどんどん伸ばしていきましょう。

プログラミングでゲーム作成の流れ

ここでは、プログラミングでゲームを作成する主な流れをご紹介します。子ども向けではない部分もありますが、子どもの作業をサポートしていくためにも、保護者も子どもと一緒に全体的な工程を学んでおくとよいでしょう。

ゲームの概要を決める

プログラミングでゲームを作る際は、まずゲーム全体の概要を決めていきます。概要とは簡単にいうと、「どんなゲームを作るか」です。具体的には、プレイ可能なデバイスや操作方法、ゲームのジャンルなどを決定しましょう。

細かな操作方法は仕様書を作る段階で決定するため、最初は大まかな概要で構いません。作るゲームの内容によって、使用する機材やツールも変わっていきます。小学生の技術力だけでは難しそうな場合は、保護者が現実的な観点からアドバイスをしてあげてください。

ゲームの仕様を決め、仕様書を作る

ゲームの概要が決まったら、仕様書を作成していきましょう。プログラミングのゲームにおける仕様書とは、概要やアイデアを視覚化させたものです。プレイするデバイスに応じたゲームの操作や登場キャラクター、ゲームの開始から終了までに必要な画面の数などを決めていきます。

画面上でゲームを操作する際には、シーンごとに画像やボタンをどのように配置するのかも決めましょう。理想の仕様書は、初めて読んだ人でもゲームの全体像が詳細にイメージできるような状態です。アクションやイベントをプログラミング処理する順番や、BGMが鳴るタイミングなども仕様書で指定していきます。

必要なツールを揃える

次に、仕様書に沿って制作に必要なツールを揃えますが、制作方法やプログラミングのゲームの内容によっては、仕様書を書く前に揃える場合もあります。プログラミングによるゲーム制作では、通常ゲームエンジンや制作ツールが必ず必要です。

ハイレベルなプログラミングのゲームを制作する場合はゲームエンジンを揃える必要がありますが、小学生が初めて制作する際は制作ツールのみで十分でしょう。制作ツールは初心者でも扱いやすく、直感的で簡単な操作がしやすいことが特徴です。

実際にプログラミングを行い、テストプレイをする

仕様書と素材を集めたら実際にプログラミングを組み、仕様書に沿って制作を進めていきます。プログラミングにおける開発では、仕様書通りに作ったとしても、一度でスムーズに完成することはほぼありません。発生したバグやエラーを解決しながら、トライアンドエラーを繰り返していきます。

完成したゲームは最初から最後までプレイし、不具合がないかどうかを確かめましょう。バグを見落とさないために、プログラミングのゲームにおけるすべての機能を隅々まで操作することが大切です。時には家族や友人にプレイしてもらい、操作感や違和感などに対してのアドバイスをもらいましょう。

【小学生向け】プログラミングで作れるゲーム例

ここでは、小学生でもチャレンジできるプログラミングのゲームジャンルをご紹介します。制作工程が簡単なゲームほど遊び心地もシンプルになりますが、子どもにとって「自分で作ったゲームを自分で遊ぶこと」は特別な経験です。学習レベルに合った制作環境を用意し、子どもの挑戦をサポートしてあげましょう。

ブロック崩し

小学生におすすめのプログラミングのゲームの一つが、ブロック崩しです。横にスライドするパドルを動かし、ボールを跳ね返しながら画面上のブロックを消していきます。特別なツールがなくても、一部のプログラミングサービスサイトが展開しているプラットフォームなどで制作が可能です。

小学生でもプログラミングの体型的な仕組みだけ理解できていれば簡単に作れるため、初めてのゲーム作りに推奨したいジャンルだといえるでしょう。制作の際はビジュアルプログラミング言語を活用するため、専門的なスキルがなくても気軽に着手できます。

タイピングゲーム

タイピングゲームも、小学生のプログラミングでのゲーム作りにおすすめです。タイピングゲームにおいてもプログラミングサービスサイトを利用し、好きな文字を打ち込んで問題をつくっていきます。ゲームの難易度によって、使用するキーボードのキーを限定することも可能です。

難易度にあわせて制限時間なども設定でき、スタート時のワードもオリジナルで創造できます。シンプルなゲームながら、自分らしさをアピールしやすいジャンルであることが魅力です。親子でそれぞれゲームを作って、お互いの問題を解いてみるのも楽しい時間になります。

迷路づくり

少しプログラミングスキルに自信がついてきたら、迷路づくりにチャレンジしてみましょう。プログラミングを用いた迷路づくりは大学の講義でも使用されている学習教材で、創造力を養うとともに、プログラミングのスキル補強にも役立ちます。

ビジュアルプログラミング言語で「まっすぐ進む」や「左に進む」、「右を向く」などを選択し、キャラクターの動作を設定します。迷路自体を作る際は、マウスやペンタブ(ペンタブレット)で絵を描くことで実際に造形されるツールなどもありますよ。子どもの想像力を発揮できるだけではなく、頭に描いた通りの迷路を実際に遊べることは感動にもつながるはずです。

プログラミングでゲームを開発する際の注意点

子どもがプログラミングでゲームを開発する際は、高い目標を立てすぎないことを心がけましょう。もちろんプログラミングのビジョンを高く持つことは大切ですが、難解なプログラミング技術を学ぶ過程でモチベーションを失ってしまうケースは珍しくありません。

まずはブロック崩しやタイピングゲームなどのような初歩的なプログラミングのゲーム作りから始め、技術や実績が伴ってきたら段階的にレベルアップしていきましょう。また、ゲームのディテールにこだわりすぎず、「まずは一旦完成させる」を目標にすることも重要なポイントです。

なお、制作したプログラミングのゲームをオンラインで公開する際は、使用キャラクターや音楽が著作権に触れていないかどうかを保護者が確認してあげてくださいね。

子どものプログラミングスキルを高めるなら『Wonder Code』

今回は、子どもがプログラミングスキルを用いてゲームを作る流れや注意点などについてご紹介しました。

プログラミングスキルを高めるためには、子どもが学習に対して好奇心を抱いていることが大切です。今は子ども向けのプログラミング学習書やYouTubeチャンネルなども多く展開されているため、本人の好みや個性に合った学習方法を探してみましょう。

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