【この記事の目次】
子どもの頃からタイピング技術を身につけさせたい!
子どもの頃からタイピング技術を身につけさせたいと思う親御さんは多いでしょう。タイピング技術は、加速するIT化社会に生きる子どもたちに必要なスキルです。
ちなみにアメリカでは、高学年になるとさまざまなソフトを使って、パソコン上で自分のプロジェクトを管理しています。早くからタイピング技術を身につけたり、オンラインで宿題をアップしたりする仕組みになっているからです。
また子どもが中学校に入学すると、宿題はもちろん、学習の進捗管理など多くの場面でパソコンが使われています。そのため、アメリカにおける子どものタイピング技術は、すでにビジネスマン並みといえるでしょう。
日本国内だけではなく、海外の人々と一緒に働く子どもの未来を考えると、小さい頃からタイピング技術を身につけるのは必要だといえます。
タイピング初心者が陥りがちな3つのミス
ここでは、タイピング初心者が陥りがちな3つのミスについて解説します。タイピングは、速ければいいわけではありません。「正確さ」が重要です。
何度も繰り返してタイピングを練習するのが大切です。とはいえ、似たシーンでしかパソコンに触れないようではタイピング技術は身につきません。最初はタイピングスピードを上げるのを目標とせず、正確にタイピングできるまで練習するほうが、タイピング技術を磨けるでしょう。
速さに気を取られて正確さを軽視する
速さに気を取られて正確なタイピングを軽視すると、タイピングのスピードも上がりません。またタイピングの技術も向上しません。タイピングが遅い理由は、文字を打つ時の視線がパソコン画面とキーボードを往復しているからです。視線の往復頻度が減れば、自然とタイピングのスピードは速くなるでしょう。
視線の往復を減らすためには、まず正確なタイピングを目標にすることをおすすめします。パソコンのキーと指が正しく連動するまで、くり返し練習することが大切です。
似たシーンでしかタイピングに触れない
タイピングに触れる機会が少なかったり、似たシーンでしかタイピングに触れなかったりすると、タイピングのスピードは速くなりません。
メールの確認だけ、あるいはインターネットを見るだけでは、打つ機会やバリエーションが少なくなるでしょう。
メールを確認したら、返信メールをタイピングして送るようにします。また、インターネットで調べる際には、スマートフォンではなくパソコンで検索するなど、タイピングの機会を増やすようにしましょう。
ブラインドタッチの練習をしない
ブラインドタッチとは、パソコンのキーを見ずに画面を見ながらタイピングすることです。ブラインドタッチは、指の動きに無駄がなく疲れにくいタイピング技術といえます。
キーボードの各キーを、左右のどの指で打つのか考えずに、自己流にタイピングする人がいるかもしれません。しかし、自己流を習慣づけると、速く正確なタイピング技術を身につけるのは難しいでしょう。
指や手首を疲れさせないためにも、ブラインドタッチの練習は欠かせません。
タイピングの練習で大切にしたい考え方
子どもがタイピングの練習をするうえで大切にすべき考え方は、以下の3つです。
- ミスを恐れない
- 自己流より基礎重視
- とにかく練習
タイピングに慣れるまではミスを恐れず、正しい方法で練習しましょう。間違ったタイピング方法を覚えると、修正に時間がかかります。費やしたタイピングの練習時間が無駄になるかもしれません。
ここでは、3点について詳しく解説します。
ミスは何度しても大丈夫!
タイピングミスは何度しても大丈夫です。
ミスを恐れて練習しなければタイピングのスキルは身につきません。「失敗して覚える」と捉えて、プラス思考で練習することが大切です。
重要なのは失敗から何を学ぶかということ。どこでどう間違えたのか、ミスをたどれば原因が見えてくるでしょう。練習過程でタイピングスキルだけではなく、問題解決能力も養うことができます。
自分のやり方を貫く前に基礎を覚える
初心者がタイピング技術を身につける際、自己流はおすすめしません。正しい方法でタイピングを覚える必要があります。
正しい方法とは、左右の各指がキーボードのどのキーを打つといいのか、打ち方や流れを理解し、丁寧に練習を重ねることです。
指や手首が一番疲れにくく、正確に打てる方法がタッチタイピングですから、あえて自己流にする必要はないでしょう。タイピングの基礎を覚え、正確に打てるのが、速いタイピングへの近道となります。
とにかく数をこなして体で覚えることが基本
タイピング技術を磨くには、とにかく何度も練習して体に覚え込ませるのが重要です。タイピングを始めたばかりの子どもは、なかなか思うようにタイピングできず、イライラするかもしれません。しかし練習をくり返せば、次第に慣れていきます。
例えば、ピアノを初めて習う子どもは、教本に基づき毎日練習して指使いを覚えるでしょう。タイピングも同様です。キーを正しく打てることを目標として、タッチタイピングができるまで練習を重ねましょう。
子どもが楽しくタイピングを覚えられる5つの練習方法
子どもが楽しくタイピングを覚えられる5つの練習方法を解説します。楽しみながらタイピングを練習する場合は、子どもの興味や関心からスタートするのがいいでしょう。
タイピングに飽きずに慣れさせるには、子どもにゲーム感覚でタイピングさせるのも一つの方法です。また、子どもの興味と関連づけて、パソコンで調べさせたりブログを書かせたりします。
タイピングの機会を少しずつ増やして楽しさに気づかせたり、必要性を理解させたりすると、タイピングの練習もはかどるでしょう。
色々なキーを押して発見の感覚を味わってもらう
最初は色々なキーを押すなどして、発見する感覚を子どもに味わってもらいましょう。指定されたキーを発見する楽しさを味わえば、どこにどのキーがあるのか感覚的に分かってきます。
例えば、ローマ字を覚えて「あいうえお(aiueo)と打つ」など、キーの位置を確かめながら、決められた指で正しくタイピングする練習を増やしていきます。
キーを打つと画面に言葉が表れる現象に、子どもは面白さを感じるでしょう。自分や家族の名前、お気に入りの言葉などをタイピングし始めるかもしれません。
ゲームで楽しく習慣化させる
ゲーム感覚でタイピングを始めると、子どもは楽しみながら練習するでしょう。最初は、Web上のパソコンゲームなどをプレイさせてタイピングに親しませるのが効果的です。
この場合、Web上で簡単に始められるフラッシュゲームがおすすめです。ほかにも、脱出ゲームやシューティングゲームなど、子どものやる気を高めるゲームがたくさんあります。
子どもはゲームを通して、いつの間にかタイピング技術を向上させていきます。
調べ事をパソコンでやってもらう
子どもの興味と学習をつなげるのは、子どもの好奇心を育むうえで重要です。調べ事をパソコンでやってもらうのは、タイピング練習のよい機会となります。
例えば、Google検索窓に「タイピング」と入力させ、どんな情報が上位にあるか調べさせるのです。分からない言葉について再度検索をかければ、くり返してタイピングの練習ができます。
子どもが次々と新たな言葉を検索するようになれば、タイピング技術だけではなく知的好奇心も高められるでしょう。
子どもにブログを書いてもらう
子どもにブログを書かせるのは、タイピングの練習に加えて文章力の向上につながります。タイピングの練習とはいえ、相手に伝わるような文章を考えて書くようになるからです。
自分の趣味や好きなことなどを、タイピングでどんどんつづらせましょう。ただし、テーマやペルソナを決めておいたほうが、読者の心に響き、多くの反応が寄せられるかもしれません。
訪問者の反応やコメントなどがあれば、子どものモチベーションにつながります。タイピング練習とはいえ、ブログを書かせるのは、子どもの表現力を磨くために効果が大きいといえるでしょう。
子ども用のラーニングパソコンを買う
子ども用のラーニングパソコンとは、初めてパソコンを扱う子どもの導入版として作られたパソコンです。子どものタイピングの練習にも使えます。
ラーニングパソコンは、子どもの手のサイズに合うキーボードとなっているため、扱いやすいのが特徴です。そのため、画面を見ながら正しいタッチタイピングが学べます。
タイピングの練習ツールだけではなく、マウスの扱い方やクリックの仕方も身につきます。小学校3、4年生ごろまでの学習内容を学べるソフトも付いており、長期的に学習を補えるでしょう。
ゲームや遊びと学習を結び付けることが大切
子どもにタイピングを覚えさせる場合も、ゲームや遊びと学習を結びつけることが大切です。ゲームや遊びは、子どもの興味ややる気につながりやすく、学習を継続させたい場合に効果を発揮するでしょう。
先ほど紹介したラーニングパソコンは、遊びを上手に取り入れています。正しくタイピングができるかクイズ形式に出題したり、学習につなげたゲームで興味づけたりするなど、工夫されています。
ただし、子どもにタイピング技術を身につけさせたいとはいえ、オンラインゲームに関しては、大人がしっかり管理しましょう。また、ネット上で、他者に対する不適切な書き込みをしていないか、チェックすることも必要です。
この点を親子でしっかり確認すれば、ゲームや遊びと学習を結びつけるのは、タイピング技術を学ばせるのに有効です。
子どものタイピングのために!並行して身につけたい学習
子どものタイピング技術習得のために身につけたい学習は、次の3点です。
- ローマ字と五十音の関係
- 基礎的な漢字の知識
- 正しい日本語の使い方
タイピングは、言葉を入力したり文章を書いたりする際に使うスキルです。そのため、入力に必要な「ローマ字と五十音の関係」はしっかり覚えなくてはなりません。
また、速くタイピングできたとしても、出来上がった文章に誤字脱字が多ければ、正しいタイピングとはいえないでしょう。
ここでは、身につけるべき3つの力を解説します。
ローマ字と五十音の関係
子どものタイピング技術を向上させるためには、ローマ字入力で覚えさせるのがいいでしょう。
ローマ字入力は覚えるキーが少なくて効率的です。また、将来的に英文入力の必要性を考えれば、ローマ字入力を身につけておくことをおすすめします。
まずは「あいうえお」の母音である「aiueo」それぞれのキーをタイピングすることから始めましょう。か行は、kのあとに「aiueo」をつければ、ka(か)ki(き)ku(く)ke(け)ko(こ)となります。
さ行はsに「aiueo」とつなげてタイピングすれば「さしすせそ」となるため、ローマ字と五十音の関係さえ理解できれば、意外とスムーズにタイピングできるでしょう。
基礎的な漢字の知識
基礎的な漢字の知識がない場合、いくらタイピングが速くできても、正確な文章をつくることはできません。タイピングで変換ミスが起きれば、相手に意味が通じなくなるからです。
例えば「いぎを唱える」をタイピングした際、漢字の知識が身についていなければ、パソコンの変換が「意義」のままでも気づかないかもしれません(正しくは「異議」)。
タイピングが速くても、誤字に気づかなければ、本来の目的である正確さを維持できません。相手に伝わる文章作成には、やはり基礎的な漢字の知識が必要です。
正しい日本語の使い方
タイピングに基礎的な漢字の知識が必要であるのと同様に、正しい日本語の知識と使い方ができるのは、タイピング技術に必要な要素となります。
「正しい日本語の使い方」とは、辞書にある用法や意味に基づき、多くの世代が理解しやすい言葉を使うことです。一文が長すぎないか、主述関係が間違っていないか、敬語の使い方は正しいかなどを確認しながらタイピングする必要があるでしょう。
子どものタイピング技術を生かす方法は?
子どものタイピング技術を生かす方法は、以下の4点です。
- 小説づくり
- 学校の学習の先取り
- インターネット上のコミュニケーション
- プログラミング学習
子どものタイピング技術を向上させるには、長期的な視点が必要です。途中で飽きてしまいやすい子どもに、興味と学習をつなげながらタイピングの練習ができる環境を整えましょう。
小説づくり
小説づくりは、タイピング技術を生かす一つの方法です。まずは、子どもの好きなテーマで書かせてみましょう。
好きなゲームや物語を参考にしながら、登場人物、場面展開など細かな設定についてもタイピングさせます。子どもは夢中になり、タイピング量や文章量が想像以上に増えるかもしれません。
親の役割は、誤字に気づくことと捉え、子どもがタイピングしたストーリーそのものを批判しないようにしましょう。
学校の学習の先取り
学校の学習の先取りをタイピングで行う方法もあります。教科書の内容をパソコンでタイピングする(解く)方法です。
この場合のメリットは、タイピング技術を向上させることに加えて、予習することで学習内容の理解が進む点でしょう。
タイピングは単純作業のように見えますが、言葉の意味を認識しながら表現するスキルです。タイピングの過程で、疑問や気づきが生まれ、新しい学習をする際のモチベーションにつながります。
インターネット上のコミュニケーション
タイピング技術をインターネット上のコミュニケーションに活用する方法もあります。
インターネット上のコミュニケーションとは、SNSやメールの送受信などを指します。目的がコミュニケーションにあるため、タイピングの必要性も増すでしょう。
たくさんのやり取りを豊富なタイピング量で行えば、ますますタイピング技術が磨かれるかもしれません。ただしインターネット上のコミュニケーションについては、親が常に注意を払う姿勢は大切です。
プログラミング学習
プログラミング学習は、子どもがタイピング技術を磨く際に使えます。コードをキーでタイピングする必要があり、各操作をすべてキーボード上で行うためです。
プログラミングで行うコード入力は数も多いため、おのずとタイピングの練習になります。どのコードをどの順番で打つのか考えながら行い、動作がうまくいかなければ打ち直さなければなりません。
プログラミング学習は、タイピング技術を生かしながら、論理的思考力も養える学習だといえるでしょう。
21世紀型スキルを身につけるなら『Wonder Code』
21世紀型スキルとは、21世紀を生き抜くために必要な能力といわれます。「どのくらいの知識をもっているか」ではなく「もっている知識を使って何ができるか」の視点で考えるスキルのことで、これから必要な能力といえるでしょう。
今回紹介したタイピング技術も21世紀型スキルの一つと捉えることができれば、タイピング技術を身につけた先に、何ができるかを考えることができます。
自分の興味と学びをつなげ、学んだ内容を他の分野とも関連づける……。つまり、統合的に学び続ける能力がこれから求められているのです。
『Wonder Code』は、学びの連鎖をサポートするカリキュラムを提供しています。子どもが21世紀型スキルを身につけ、自分の能力を最大限に広げられる場を体験してみてはいかがでしょうか。