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想像力と創造力の違いは?子どもに求められる非認知能力
「非認知能力」とは、テストの点数や数値では測れない能力のことです。コミュニケーション能力やリーダーシップ、社交性などが含まれます。数ある非認知能力の中でも、子どもの将来の可能性を広げるために重要といえるのが想像力と創造力です。
子どもの頃はみんな自由な想像力を持っているものですが、大人になるにつれて段々と画一的な考え方に縛られてしまうものです。また想像力の低下に伴い、クリエイティブな能力である創造力も失われがちに。子どもの頃から想像力と創造力を養うことで、社会で活躍するための能力につながります。
今回は想像力と創造力の違いや、それぞれの能力を引き出す方法・ポイントなどをご紹介します。名前が似ている二つの能力ですが、意味も鍛え方も別物です。それぞれを混同している人は、ぜひこの機会に本来の意味を知り子どもの教育に役立ててくださいね。
想像力の意味
想像力とは、目の前に存在しないことを頭に思い浮かべる能力です。人生の中で培ってきた知識や経験を元に、現実で起こり得る可能性がある物事をイメージする力でもあります。現実には絶対に起こり得ないような物事を思い浮かべる能力は、想像力ではなく妄想力です。
例えば「気になる異性と手をつないでみたい」は想像力の範ちゅうですが「世界一有名なアーティストと結婚したい」は相応の努力をしない限りは妄想の範ちゅうといえるでしょう。そのため、想像力の高さは知見の多さや感受性に依存します。
感受性が強いほど一つの情報から多くの物事を捉えられるため、想像力を発揮するために必要な種が増えていきます。また、想像力の強さは発想力や提案力にもつながりますが、必要以上にネガティブな想像をすることで心が落ち込んでしまうケースもあるでしょう。
創造力の意味
創造力は、自分のオリジナルの方法で新しい何かを創り出す力です。知識や経験を元に、ゼロから物事をクリエイティブする力を指します。既存のやり方をなぞるのではなく、過去に例のないような方法で商品を開発・提案する能力ともいえます。
複雑化・情報化する現代社会では、一つの課題に一つの回答のみが用意されているケースはまれです。回答が複数あり、しかもどの回答も最適解だとは限らないシチュエーションにおいて、自ら新しい道を切り開く能力が求められます。
創造力を発揮するためには、まず手持ちの情報を広げるための想像力が求められます。想像力のレベルが高いほど、新しく何かを創り出す力も比例して強まっていくのです。子どもの将来の可能性を伸ばすためには、想像力と創造力の両方の力を伸ばすことが求められます。
子どもの想像力を伸ばすコツ
ここでは、子どもの想像力を伸ばすために取り入れたいコツをご紹介します。子どもは、大人とは比べものにならないほど柔軟な想像力を持っているものです。子どもが固定観念に縛られやすい年齢になる前に、自由な想像力をもっと引き出していきましょう。
幅広く経験させ想像の種をまく
子どもの想像力を伸ばすためには、幅広く経験させて想像の種をまくことが大切です。子どもは日々の生活のさまざまなシーンで想像力を発揮していますが、保護者が持つ多くの経験を日々の生活に取り入れると、さらに子どもの想像力を伸ばすことができるでしょう。
例えば、水族館や遊園地、牧場など、子どもだけでは行けないレジャースポットに積極的に連れていってあげましょう。楽しい思い出づくりになるだけではなく、想像力を発揮するための材料が増えていきます。ボランティアやボーイスカウトなどに参加させて、学校ではできない体験を提供するのもおすすめです。
シミュレーション要素が強い遊びを取り入れる
日常的にシミュレーション要素が強い遊びを取り入れることで、子どもの想像力はどんどん育っていきます。例えばおままごとや鬼ごっこなどは、子どもが母親役になったり父親が鬼になったりしますよね。一過性の役割を演じるという経験は、想像力を引き出すきっかけになります。
お人形遊びや電車遊びなどでも、シミュレーション要素を取り入れてみてください。保護者側から「この子はどんな食べ物が好きなのかな?」や「この電車はどんな場所を走っているの?」などのように、想像力を刺激する質問を取り入れるのもよいでしょう。
創作物に触れ登場人物の心理を考えてもらう
創作物に触れて登場人物の心理を考えることで、想像力が高まっていきます。特に物語性の強い創作物では、キャラクターの心理を深堀りすることで面白さを感じられます。子どもと一緒にアニメや映画を観ながら、お互いに感想を話し合ってみましょう。
人間は時折、言葉とは矛盾した行動をとってしまう生き物です。創作物を通して「この人はどうしてこの行動を選んだんだろう?」「このキャラクターはいつからこう思っていたんだろう?」などのように、物語の世界観を広げながら考察を楽しんでくださいね。
子どもの創造力を伸ばすコツ
ここでは、子どもの創造力を伸ばすために取り入れたいコツをご紹介します。創造力は発想力の強さに基づいて養われていく能力です。創造力を養う際は、想像力も同時に磨いていきましょう。常識にとらわれない発想や工夫を用いて、子どもの可能性をどんどん広げてくださいね。
インプットと同等以上のアウトプットの機会を設ける
子どもの創造力を伸ばす際は、インプットと同等以上のアウトプットの機会を設ける必要があります。例えば、学校の美術の授業で絵の具の使い方を習ったら、家でも授業と同じように絵を描いてもらいましょう。国語や音楽などのような他の授業でも同様です。
学校で習う授業は、あくまで画一的な教育の一貫です。手に入れた知識や情報を子どもが自分のものにするためには、アウトプットの中で反復して脳や感性に落とし込んでいくことが求められます。アウトプットの回数や媒体が増えるごとに、自分らしさや創造力を獲得していけるでしょう。
クリエイティブ要素が強い遊びを取り入れる
子どもの創造力を引き出すためには、クリエイティブ要素が強い遊びを取り入れることをおすすめします。例えば積み木遊び・砂場遊び・泥遊び・絵画・工作などの遊びが挙げられます。五感を使って楽しめるネイチャーゲームなどもよいでしょう。
テレビゲームでよく遊ぶ子どもには、街を作るタイプのシミュレーションゲームや、オリジナルデザインを作品内に反映できるようなゲームがおすすめです。自分の中に内包された個性や感性を、具現化する形でアウトプットすることが創造力につながっていきます。
自由に遊べる時間と場所を与える
自由に遊べる時間や場所を与えることで、子どもの創造力は育まれていくでしょう。例えば、遊具がほとんどない公園に子どもと出かけてみてください。子どもは持ち前の想像力や創造力を駆使しながら、大人が驚くような観点から新しい遊びを生み出します。
子どもの安全を守るためのルールは大切ですが、必要以上のしがらみは子どもが創造力を発揮する可能性を制限してしまいます。勉強と遊びのメリハリをつけ、一日の勉強をやり遂げたら時間を気にせずに可能な限り思いっきり遊ばせてあげましょう。
想像力・創造力を引き出すために心がけたい注意点
ここでは、子どもの想像力や創造力を引き出すために心がけたいポイントをご紹介します。子どもが気兼ねなく自分らしさを発揮するためには、精神的な安心感や一定の自己肯定感が重要です。コミュニケーションの中で子どもの「らしさ」を引き出し、肯定的に受け止めましょう。
子どもの感性や制作物を否定しない
子どもの想像力や創造力を養うためには、子どもの感性や制作物を否定しないように心がけてください。大人と比べてアウトプットの手段が限られている子どもにとって、創作活動や制作物は自分というアイデンティティを表に出すための重要な方法の一つです。
制作物を否定することは、子どもの自分らしさや人間性を否定することと同義であるととらえましょう。保護者が理想とするものとは違う制作物を提示されても、まずは受け入れて子どもの個性を尊重することを忘れないでくださいね。
家族以外の人たちと触れ合う時間をつくる
小学生の子どもにとっては、学校と家庭が社会の過半数を占めます。しかし2つのコミュニティだけでは、想像力の種をまくのにも限界があるでしょう。子どもの想像力や創造力を養うためには、家族以外の人たちと触れ合う時間をつくることをおすすめします。
例えば習い事で他の学校の友達と知り合うことで、子どもの視野はどんどん広がります。子ども用のアウトドアイベントやカルチャーイベントに参加すれば、違う年代や価値観の人と知り合えることもあるでしょう。国籍の垣根を超えたコミュニケーションの機会を与えるのも大切な体験です。
遊びを学習に過度に結びつけないようにする
保護者としては、あらゆる物事を子どもの教育や学習に結びつけたくなってしまうものですよね。しかし子どもにとっては、今まで楽しかった物事に勉強が結びつくと途端にやる気を失ってしまうことがあります。
保護者から想像力や創造力を引き出す遊びを提案することはあっても、子どもに遊びを押し付けないように心がけてください。あくまで子どもの主体性を尊重しつつ、自ら能動的に学びを獲得していける環境をつくりましょう。
子どもの想像力・創造力を鍛えるなら『Wonder Code』
今回は想像力・創造力の意味、子どもの想像力・創造力を養う方法などをご紹介しました。
想像力や創造力は、あらゆる業種で求められる能力です。また良質な人間関係を築くためにも、想像力や創造力が必要となるシーンは多いでしょう。想像力や創造力を伸ばす習い事として注目されているのが、プログラミングです。
Wonder Codeでは、子どもの知的好奇心を刺激しながらプログラミングを学べるメソッドを取り入れています。ぜひこの機会に、無料体験教室や資料請求から始めてみてはいかがでしょうか。