算数の計算や漢字の書き取りと比べて、作文の勉強にアドバイスを与えるのは難しいものですよね。この記事では、作文に対する苦手意識を克服し、作文力を伸ばすにはどのような方法を取ればよいかに関する情報をご紹介します。
子どもが意欲的に作文に取り組み、小学生の頃から文章を書く力を養うための役立つヒントになれば幸いです。
【この記事の目次】
なぜ作文が苦手なのか原因を把握しよう
保護者のなかにも学生時代に作文を苦手と感じていたという方はいるのではないでしょうか。作文に対する苦手意識を持ってしまう原因には、大きく分けて2つの原因があります。
原因1:そもそも作文の書き方が分からない
何から手をつけて文章を書けばよいのかが分からず、作文を書き始める最初の段階でつまずいてしまうことがあります。
小学校の授業においても、具体的に作文の書き方について指導をしてくれる学校はさほど多くはありません。どんな手順で作文を書けばよいかを教えてもらっていないのに、いきなり「作文を書きなさい」と指示されてしまうと、挫折してしまったり、作文が嫌いになる原因となります。
原因2:語彙力や表現力が乏しい
何となく頭の中で書きたいことがイメージできていても、イメージを具現化するための適切な言葉や表現方法を身につけていなければ、実際に文章に書き起こすことは難しいです。本を読む習慣が少なくなっている影響もあり、子どもたちの語彙力の低下は、近年深刻な問題として取り上げられています。
語彙力とは、言葉の定義を正しく理解する力であると同時に、言葉を適切に用いて相手に伝える力を指します。自分の伝えたいことを言語化するための語彙力が不十分であることが、作文に対する苦手意識にもつながっていると認識しておきましょう。
自分の考えを言語化して作文への苦手意識を克服しよう
では、作文に対する苦手意識を克服するには、どのような対処法を取ればよいのでしょうか。
言語化の練習
作文と向き合うためにまず取り組みたいのが、自分が思っていることや感じていることを言語化してアウトプットする練習です。アウトプットの方法は文章に書く形に限らず、会話でも構いません。
語彙力を向上させる
家族の会話を通して、子どもが自分の考えを言語化する作業を行ううちに、自然と語彙力が養われることでしょう。会話の中で保護者が慣用句を使うなど、表現方法に工夫をすれば、子どものさらなる語彙力アップにつながり、作文力の強化にも結び付きます。
家族との会話を活用する
日常生活で適切に言語化する習慣をつけるために、家族間での会話を大切にしてください。普段の暮らしの中で気付いたことや感じたことを一緒に話し、アウトプットする機会を増やすことで、語彙力を強化しましょう。
会話を掘り下げる
会話のキャッチボールをする際に意識したいのが、何気なく話すのではなく、内容をどんどん掘り下げることです。内容を深く掘り下げて話していくうちに、専門的な単語を覚えたり、類義語の微妙なニュアンスの違いを知ったりして、語彙力を伸ばすことができます。
質問の仕方を工夫する
例えば、子どもが小学校から帰ってきた際に「今日の学校はどうだった?」と問い掛け、その返答に対してさらに「どんな風に感じたの?」といった質問を投げかけるようにしましょう。子どもの話に興味を示して問い掛けを繰り返し、内容を深掘りするうちに、子どもは一生懸命に出来事を思い出しながら、自分の語彙力を駆使して思ったことや感じたことを伝えようとします。
こうした方法を上手に取り入れて、作文に対する苦手意識を克服しましょう。
本や新聞を読んで作文への苦手意識を克服しよう
語彙力を伸ばして作文に前向きに取り組むためには、本や新聞を読む習慣を身につけることが重要です。日常会話では使われない言葉や文章で好んで用いられる表現に触れるために、質の高い文章を読むことをおすすめします。また、物語などの本を読むことが苦手な子どもには、漫画を通じて言葉に親しむ機会を増やす方法もあります。
また、一般の新聞は子どもにとって難解な場合があるため、小学生向けや子ども向けの新聞の購読を検討するのが良いでしょう。大手の新聞社からは小学生向けの新聞が出版されており、見本誌を取り寄せてみると良いですね。
新聞の記事は簡潔で明確な表現が求められるため、その読解を通じて文章の書き方や表現方法を学び、普段の会話では使わない語彙に触れることができます。これにより、作文力と語彙力の両方が自然と向上するでしょう。
作文を実際に書く際に覚えておきたいポイントとは?
実際に作文に取り組むにあたって、覚えておきたいポイントを2つお伝えします。
1つ目に意識したいのが、最初から難しいテーマや長い文章に挑戦しようとせず、書きやすいテーマを選び、少しずつ長い文章を書けるようにすることです。
無理に書こうとすると、苦手意識が余計に強まってしまう原因となる可能性もあります。ネガティブに考え過ぎるのではなく、たとえ短い文章でもきちんと自分の考えを言語化できるようになったら、作文力が伸びたと前向きに捉えることが大切です。そばで見守っている保護者が、子どもを適切に褒めてあげて、作文が楽しいという気持ちを持てるようにしてください。仮にうまく書けなかった時には、その状況を受け止め、苦手意識に目を背けずにきちんと受け入れることも重要です。
2つ目は、家族で話合いながら具体的なテーマを決め、書きたい内容を明確にする方法です。
テーマについては、最近面白かったことや印象に残ったことなど、子どもが表現しやすい内容をテーマに選ぶようにするのがおすすめです。内容を深堀りできるように保護者が問い掛けをすると、考えや気持ちを子どもが言語化しやすくなります。
その後、話した内容を紙に書き出してみる作業を行いましょう。この段階では、きちんと文章にまとめ上げる必要はなく、メモ書きでも大丈夫です。言葉に書き起こすうちに、新たな気づきが得られて、作文のヒントになるものが見つかる可能性もあります。作文に書きたい内容を紙に書けたら、メモをもとに実際に文章を書いてみてください。
はじめはごく短い文章でも構いませんので、作文にまとめる作業に慣れるようにして、慣れてきたら文章に肉付けができるようにしましょう。
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子どもが作文に苦手意識を持っている場合、原因を明確にして、適した対策を取ることが大切です。作文に対する苦手意識の主な原因は、作文の書き方が分からないこと、語彙力や表現力が不足していることです。苦手意識を克服するには、日常的な生活の中で、家族で積極的に会話を通してコミュニケーションを取り、子どもが考えをアウトプットする機会を増やすようにしましょう。また、本や新聞を読む習慣をつけて、言葉に対する感度を上げることも、作文力の強化につながります。子ども新聞を購読するなど、子どもが上質な文章に触れられる環境を整えてあげるように心がけてください。
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