STEAM教育とは身の周りの自然や科学について学ぶことで、問題を解決するための実践的なスキルを身につけさせることを目的とした教育手法です。

この記事ではSTEAM教育がどのようなものなのか、また実際に子どもと遊びながら取り組めるおすすめのSTEAM教育法について詳しく紹介します。

STEAM教育とは

 

そもそもSTEAM教育とはどのようなものなのでしょうか。まずはその名前に含まれた意味から探っていきましょう。「STEAM」とは各分野の頭文字をつなぎあわせたものであり、それぞれscience(科学)/technology(技術)/engineering(工学)/arts(芸術)/mathematics(数学)を表し、「STEAM教育」とはこれら5つの分野を統合的に学ぶ教育理念です。 

STEAM教育の具体的な学習内容は下記の通りです。

科学:自然現象や科学技術の原理を理解する

技術:技術の進歩や社会への影響について学ぶ

工学:ものづくりの原理や技術を理解する

芸術:芸術的な表現方法や鑑賞力を身につける

数学:数学的な思考や表現力を身につける

STEAM教育では単に原理や仕組み、知識を理解し身につけるだけではなく、課題を発見・解決するための思考力や問題解決力、コミュニケーション能力などの非認知能力を育てることも大切にしており、将来社会において必要となるスキルを子どもたちが多角的に学ぶことができる教育手法として注目されています。

STEAM教育に取り組むメリット 

STEAM教育のメリットを3つに分けて紹介します。

理解力が備わる

STEAM教育では科学の知識を利用して自然現象や社会問題について考えますが、たとえば特定の自然現象のしくみを理解するために本やインターネットで調べたり、身近なもので実験をしたとします。理解する過程で得た知識や考え方は他の自然現象について調べたり考えたりする際にも応用ができるため、新しい知識が備わるほど子どもたちの理解力やものの考え方は洗練されていくでしょう。

新しいものを生み出すことができるようになる

STEAM教育では子どもたちが能動的に考え、新しいものを生み出そうとする姿勢をとても大切にします。おもちゃやゲームを作るために子どもたちがアイデアを出し合ったり試行錯誤することで、常識や先入観に囚われない自由な発想で新しいものを生み出すことが出来るでしょう。

コミュニケーション能力が身につく

STEAM教育では、グループワークやプロジェクト学習など、他者と協力して取り組む機会が少なくありません。グループで課題を解決するために、他者とコミュニケーションを取りながら協力することにより新たな視点でものごとを考える必要が生じます。また、自分のアイデアをプレゼンテーションすることもありますが、こうした過程でただ知識や経験を得るだけではなく、他者とのコミュニケーション能力も身につきます。

STEAM教育にはいつから取り組むべきか

STEAM教育の内容やメリットついてご紹介しましたが、実際にいつからSTEAM教育に取り組むのがよいのでしょうか。結論からいうと、好奇心や探究心が旺盛で様々なことに興味を示し、STEAM教育を日常生活に取り入れやすい幼少期から取り組むことが最適だといえます。

最初はおもちゃを使ってSTEAM教育にふれるのがおすすめであり、ここでは二つ具体例をご紹介します。

STEAM教育におすすめのおもちゃや教材

・ブロック

ブロックは子どもが直感的に好きなものを組み立てることができるため、創造性を引き出し、ブロックをくみ上げる過程で空間認識力の向上も期待できます。

・工作キット

工作キットを使った工作や簡単な実験をすることで、ものづくりの原理や機械の仕組みを理解することができます。

おうちで遊びながら学べるおすすめのSTEAM教育法

おうちで遊びながら学べるおすすめのSTEAM教育法を要素ごとに紹介します。

・科学(Science)

科学においては「観察」と「実験」が重要ですが、まずは身近な植物や昆虫を観察することから始めてみるのがおすすめです。注意深く植物や昆虫を観察することで、今まで知らなかった新たな気づきを得ることができ、新しいことを学ぶ楽しさを体感することができるでしょう。

・技術(Technology)

技術分野では子どもが試行錯誤して創造性を働かせながら、スキルを身につけることができるプログラミングがおすすめです。プログラミングと聞くと難しそうだと感じる方もいるかもしれませんが、スクラッチなど、子どもでも簡単にプログラミングを学べるアプリやゲームがあります。

・工学(Engineering)

積み木やレゴブロック、身の回りのものを使ったものづくりを通して、工学的な考え方や感覚を身につけることができます。例えば「橋」を組み立てるのであれば、崩れたり傾いたりしないように全体のバランスや強度に気を配る必要がありますが、その過程で直感的に「どのように組み立てればバランスがとれるか」といった工学的な考え方や感覚が養われるでしょう。 

・芸術(Art)

音楽や絵画、ダンスなど子どもたちが関心を示す分野を取り上げて、芸術に関するスキルや感性を幅広く身につけましょう。音楽に関心がある子どもであれば、好きな音楽を聞いたり、歌ったりするだけでなく、ピアノなどのご家庭で用意できる楽器を実際に演奏してみることでより子どもたちの感受性を磨くことができるでしょう。

・数学(Mathematics)

計算ドリルなどの教材を使用してより直接的に数学の学習に取り組むことも大切ですが、まだ幼く計算ドリルなどの教材を使用した学習が難しい場合はパズルなどを使って、段階的に数学的な考え方に親しむのがよいでしょう。

おうちでSTEAM教育に取り組む際のポイント

子どもの興味や関心を尊重する

子どもは好きなことには自然と熱心に取り組むため、STEAM教育に取り組む際は子どもの興味や関心を尊重して、取り組み方や教材を選ぶことが非常に大切です。まずは子どもと充分なコミュニケーションをとり、「どんなテレビ番組や映画が好き?」、「普段どのような遊びをしているの?」、「好きな本は何?」など、子どもの興味や関心を探るために質問して、子どもの興味関心を把握するとよいでしょう。

そのうえで興味関心に沿った教材を選ぶことで、子どもはより楽しく、そして効率よく学習に取り組むことができます。たとえば、昆虫に興味がある子どもであれば、昆虫採取や昆虫観察、標本づくりを体験したり、昆虫図鑑で昆虫について詳しく学習するとよいでしょう。プログラミングに興味がある子どもであれば、スクラッチやマインクラフトなどを与えるのがよいかもしれません。

興味関心に沿った教材を与えるだけでなく、子どもにとって適切な難易度の課題を設定することも大切なので、保護者は子どもが最適な方法でSTEAM教育に取り組むことができるようにサポートしてあげましょう。

一緒に楽しみながら学ぶ

子どもは保護者や周囲の大人を日頃からよく見ており、保護者が取り組んでいることやその内容に興味関心を示すものです。したがって、保護者もSTEAM教育に触れ、子どもと一緒に楽しみながら取り組むことで、子どもたちの意欲を引き出すことができます。一方で、子どもと一緒に学習に取り組む際は、以下のポイントに気をつけてください。

  • 子どもに無理強いをしない
  • 子どものペースに合わせる
  • 子どもの意見を尊重する

子どもに無理強いをしたり、子どもの意見を尊重せず一方的に学習内容を押し付けることは、子どもの学習意欲の減退につながります。STEAM教育の実践に保護者のサポートは不可欠ですが、どのような内容をどういった教材を使って取り組むかは、ある程度子どもにゆだねることが重要です。

子どもに一定の裁量を与えながら、ときには保護者がサポートをして一緒に楽しみながら学習に取り組むことが、STEAM教育を成功させる上で1つの重要なポイントになります。

失敗を恐れない

失敗は学びのチャンスであり、失敗を省みて子どもはより深く学び、成長することができます。STEAM教育においても同様であり、子どもには失敗を恐れることなく、いろいろなことチャレンジできる環境を整えてあげましょう。

失敗を恐れずにいろいろなことに挑戦するために、子どもには失敗は悪いことではなく、失敗から学んで次に活かすことが大切だと伝えてあげてください。また、子どもが失敗しても責めることはせず、子どもがどのように工夫をしたらうまくできるのかを考え、どんどんチャレンジすることができるようにサポートすることが大切です。

論理的思考力を高めるなら『Wonder Code』

この記事では、STEAM教育の説明とおすすめの方法や教材を紹介しました。子どもが自ら考え学びを深められるように、いくつか組み合わせて遊んだり、学んだりすることができます。

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