チームワークが苦手な子どもをどう教育したらいいのだろう…

楽しく学校生活を送っていても「人と付き合うのは苦手だ」「もっとマイペースに生活したい」と思う子どもはいます。しかし、学校ではチームワークを必要とする場面があるため、そのたびに後ろ向きの態度をとってしまうこともあるでしょう。

こうした子どもの姿を見ると親は心配になるかもしれません。「できるだけ人との関係性を良好に保ち、チームワークを築ける大人になってほしい」と願うことでしょう。

そこで今回は、チームワークが求められる場面で、子どもの個性を尊重しながら子どもが前向きにチームワークを高めるようにするには、どのような視点が必要か解説します。

まずは次章で、チームワークの意味を確認しましょう。

チームワークの意味とは

チームワークとは、あるチームに所属するメンバーが共通の目標を達成するために、協力したり連携したりしながら共同で作業することを指します。

チームワークを考える際は、どんなメンバーがいるのか把握することが大切です。たとえば、リーダーシップを取る人やサポート役に回る人などいろいろなタイプの人がいます。また、攻撃的なメンバーがいれば話を聞いてあげたり、ほかのメンバーとのつなぎ役を担ったりする人もいるでしょう。

チームメンバーの個性が強ければ強いほど、コミュニケーションが重要です。コミュニケーションが不足していると、メンバーの個性を生かしきれず、チーム全体の結束力も向上しないでしょう。

つまり強固なチームワークとは、一人ひとりが個性を発揮しながら最大限の効果を出すための作業といえます。

グループとチームの違い

チームと類似する言葉にグループがありますが、チームとグループはまったく別物です。

グループとは、単に集められた個人の集団を指します。たとえば、特定のアーティストを応援したり一緒にサッカーをしたりする集団です。リーダーは必ずしも求められません。また特定の目標を達成する必要もなく、メンバーの仲良し関係で成り立っているといえるでしょう。

一方チームとは、異質の個性をもつメンバーが同じ目標をもって活動する集団を指します。リーダーのもと、メンバー同士が相乗効果を高めつつ活動するのが特徴です。ときには競争しながら個人の能力を上げたり、一人の力だけでは難しい課題をチーム全体で解決したりすることもあります。

チームワークを身につける重要性とは

チームワークが重要視される背景には、これからの時代、予測困難であることが挙げられます。世界情勢や国内経済の様相、環境などがあまりにも速く変化するため、今後は個人の能力に依存するだけでは太刀打ちできないかもしれません。

これまでは大きな強みをもつメンバーが頼りだったとしても、変化の激しい時代に飲み込まれれば対応できない可能性も。トラブルを回避するには、多様な人間が集まった強固なチームワークをつくる必要があるでしょう。

また、グローバル化や技術革新によってビジネスモデルそのものが複雑になっている点も無視できません。実際、複雑化したビジネスモデルに対応すべく、部署をまたぐプロジェクトチームが作られるなど職場におけるチームワークが重視されています。

予測不可能で複雑化する時代をたくましく生きるためにも、チームワークを身につけた方が得策だといえるでしょう。

幼少期から協調性を身につけるメリット

幼少期から身につけたい協調性は、チームワークを向上させるために必要な要素です。協調性は、小さいころから少しずつ育まれるものであるため、大人になってから急に養えるものではありません。

たとえば、子どものころは親から「人は関係ない、あなたらしくいればいいのよ」といわれたのに、いざ社会に出てから「チームワークを大切に」といわれては困惑してしまうでしょう。

ここでは、チームワークに欠かせない協調性について焦点をあて、幼少期から協調性を身につけるとどのようなメリットがあるのか解説します。

コミュニケーション能力が上がる

協調性のある人は、コミュニケーション能力に長けている場合が多いでしょう。その理由は、人の話に耳を傾け場の雰囲気をより良くしようとするからです。

協調性はその人がもともともっている場合もありますが、協調性のない人でも努力すれば養うことができます。その「努力」がコミュニケーション能力です。

つまり、協調性を身につけることができれば、おのずとコミュニケーションスキルが上がります。また、コミュニケーションスキルはチームワークで相乗的に向上させられるのです。

人と合わせることが得意になる

協調性を身につけると、人と合わせるのが得意になります。人に合わせるとは、単に同じ意見を述べることではありません。同じ土俵で自分の考えを伝えたり相手の話を聞いたりする姿勢であり、コミュニケーションを円滑に進めるには必要なプロセスです。

人と合わせることができれば、チーム全体の目標を達成することに意義を見出せます。また、お互いのよさを持ち寄りながらチームワークを発揮し新しいものを創出できるでしょう。

多くの人に愛される大人になる

協調性のある人は、どの人に対しても公平に話を聞くことができるため、たくさんの人から好かれる大人になるでしょう。

反対に協調性に欠ける人は、どちらかといえば自分の意見を押し通そうとしたり、他人の考えを排除したりする傾向にあるため、けんかになったり人から避けられてしまったりする可能性があります。

逆に、協調性のある人の話しやすい雰囲気は、誰からも声を掛けてもらいやすくなります。実際に話しやすければ、その後も頼りにされ愛され続けるでしょう。

自信を持てるようになる

よりよい人間関係を築ける人は人から愛されやすいため「私は人から必要とされているんだ」と思う場面が多く自信へつながります。

また、コミュニケーションを取るなかで、他者から「〇〇さんってすごいね、相談すると気持ちが楽になるし、逆にアイデアがどんどん生まれそう」といわれるのもうれしいものです。

ポジティブな感情が増え自分を肯定的にとらえるようになれば自信が生まれ、他者に対してもポジティブな姿勢で接することができるでしょう。

どのような環境でも適応できるようになる

協調性があれば、人とよりよい関係を保ちながらどのような環境でも対応できる大人になれます。

協調性がなければ出会った人々と良好な関係を築くのが難しくなり、ときにはトラブルを招いてしまうこともあるでしょう。一度壊れた関係をもとに戻すのは難しく、同じ環境にいづらくなるかもしれません。

協調性があれば常に人とのつながりをよりよくできるため、環境に左右されることなく自分らしく生きられるでしょう。

人の気持ちに寄り添える人になる

人の気持ちを察して話をしたり悩みを聞いたりできるのは、協調性のある人の特徴です。人の気持ちに寄り添えるため、さらに信頼を得られるでしょう。

協調性のない人は独りよがりで、相手や集団のことを認めず避けている場合があります。チームワークを高めるのが難しく、すべて自分ひとりで収めようとするため、人とのかかわりで生まれるメリットを感じられません。

協調性があれば人の気持ちに寄り添えるだけではなく、結果として人からも寄り添ってもらえる人になれるのです。

友達ができやすい

協調性のある人は、自分から相手の話を聞いて理解しようとするため、人から信頼され声をかけてもらいやすくなります。
また協調性があれば、1対1の関係だけではなくチーム全体の雰囲気やメリットを考えることができるでしょう。チームメイトが悩みを抱えていれば積極的に声をかけることができるのです。

声を掛けられた人は安心感をもち、声を掛けた人を信頼するようになるでしょう。このようなやりとりが日常的に行われるため、協調性のある人の周りには友達が増えていくのです。

カギは、コミュニケーション能力!

チームワークとは、同じ目的を達成するためにメンバーが協働的に作業することです。チームワークを高めるためには協調性が必要であり、そのカギはコミュニケーション能力にあるといえるでしょう。

コミュニケーション能力を重視する理由は、以下の5つです。

  • メンバーの安心感につながる
  • 目的や目標を共有できる
  • お互いの個性や能力を知れる
  • アイデアを創出できる
  • 課題解決につながる

まず挙げられるのがメンバーの安心感です。コミュニケーションが円滑であれば、目標を明確に共有でき達成に向けて能動的に取り組むことができます。

また、コミュニケーションを通してお互いの能力を知ることができます。そのため、個々の良さを生かしながら新たなアイデアを生み出せるのです。課題があれば話し合って解決策を考案することもできます。

コミュニケーションを基軸とした協調性を重視することで、チームワークが高まるといえるでしょう。

チームワークの大切さを学ぶなら『Wonder Code』

チームワークは単に集められた集団が行う作業ではなく、目標に向かって個人が何をどうすればよいのか考えながら行う作業です。

個人が考え行動に移すためには、目標の共有からアイデアの創出または課題解決までの道のりを協働的に進める必要があります。この過程がまさにチームワークです。そして、チームワークを高めるには、コミュニケーションが重要な役割を果たします。

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