【この記事の目次】
主体性の意味とは
主体性の意味とは、物事に自ら進んで取り組む力のことを指します。チャンスや幸福が他者から与えられるのを待つだけではなく、自分で判断して行動し、現実的に理想に近づいていく力です。主体性の有無は大人だけではなく、子どもにも関係しています。
子どもにおける主体性は、主に学業や人間関係の構築に影響します。学校で受動的に授業を受けるだけではなく、自ら能動的に学ぶ姿勢を持つ子どもは主体性が高いといえるでしょう。主体性があることで精神的に同年代を引っ張ったり、コミュニティの中心的な人物になったりすることもあります。
今回は、主体性を持って行動できる子どもの特徴や、子どもの主体性を高める方法についてご紹介します。主体性は気持ちの持ちようだけではなかなか養えません。日常的な習慣を変化させたり、物事へ取り組む際の見方を変えたりすることで、少しずつ育まれていくものなのです。
主体性を持って行動できる子どもの特徴
ここでは、主体性を持って行動できる子どもの特徴をご紹介します。主体性を持つ子どもはクラスの中でも存在感があり、学習効果も高い傾向にあります。主体性を持って行動できる子どもの特徴を理解し、家庭での教育に役立てていきましょう。
自分が納得できる人生を歩めるようになる
主体性を持つ子どもは、自分が納得できる人生を歩めるようになります。判断基準が自分の中にあるため、周りの意見に流されずに行動できるのが特徴です。理想を理想のままで終わらせずに実際に行動に起こす力があるため、もし失敗に終わったとしても自分の中に納得感を抱けるのです。
基本的に主体性と行動力は比例します。自分から動く力がある子どもは目標への過程でさまざまなことを経験し、どんどん知識を深めていくでしょう。その結果、目標達成のための手段がさらに広がり、自己実現力も高まっていくのです。
成功体験に恵まれやすくなる
主体性のある子どもは、成功体験に恵まれやすくなります。私たちは目標達成のために努力しますが、すべての人の努力が必ずしも報われるわけではありません。しかし主体性の高い子どもは、1回や2回の失敗では挫けずに、新しい挑戦を続けていくことができるでしょう。
挑戦する回数が多いため、必然的に成功回数も増える傾向にあります。多くの成功体験は自己肯定感を高め、自信につながります。また、挑戦回数が増えるにつれて人生経験も周りと比べて増えるため、成功へのルートを選定しやすくなるのです。
知的好奇心が旺盛な子どもになる
主体性のある子どもは、学業に対しても能動的に取り組みます。「知らないことを知りたい」という気持ちが強まるため、学習内容に興味や関心を持つように。知的好奇心が高まり、自分の欲求を解消するようなスタンスで勉強します。
「親にしかられるから」や「やらなきゃいけないから」という理由で勉強に取り組む子どもと比べて、学習効果の違いは一目瞭然です。何事においても、楽しみながら取り組んでいる人は得られる効果も高いもの。子どもの学業に関しても同様です。
サポートしてくれる周りに恵まれやすくなる
は、サポートしてくれる周りに恵まれやすい点も、主体性が高い子どもの特徴です。人間は「コミュニティを引っ張るリーダー」と「リーダーに引っ張ってもらう人」の大きく2つに分かれます。主体性がある子どもは目的意識が強いため、周りを巻き込める影響力があるのです。
また主体性があまりない子どもにとって、主体性の高い人は精神的に力強く映ります。主体性の高い子どもは憧れの対象になりやすく、多くの人から慕われる存在となるでしょう。目的意識が明確なほど、周りは「どのようにサポートすればいいのか」が理解しやすくなり、具体的な援助につながります。
学校の授業以上の知識を学べる
主体性が高い子どもは、学校の授業以上の知識を学べます。例えば、英語の授業では「こんにちは」の英訳で「Hello」と習いますよね。主体性の高い生徒は「自分と相手の関係性が違っても、あらゆるシーンでHelloだけで通じるのだろうか?」と疑問を抱き、自ら調べることでしょう。
実際に英会話では、身内や仲がよい友人同士で「Hello」の代わりに「Hi」や「Hey」を使うケースがあります。電話では「What’s up」ということもありますよね。さらに若者の間では「Sup」、久しぶりの相手には「Well hello」が使われることも。
しかしこれらの知識は、学校の教科書で学ぶだけではなかなか得られません。学校のテストでも「こんにちは」の英訳では「Hello」と書けば点数がもらえます。学校の授業+αの知識は、学習への主体性が高い子どもならではの財産だといえるでしょう。
主体性がない・受動的な子どもの特徴
ここでは、主体性がない子どもや受動的な子どもの特徴をご紹介します。主体性がないことは悪いことではありませんが、チャンスを逃したり必要以上にストレスをためこんだりしてしまう場合があることを覚えておきましょう。
やりたいことができない人生を送ってしまう
主体性がない子どもは、やりたいことができない人生を送ってしまう可能性があります。やりたいこと自体は持っていても、実際に行動に移す勇気や思い切りが足りないケースが多いからです。
基本的に、夢は自分で行動しなければつかめません。周りから与えられるのを待っているだけでは、いつまでも状況は変わらないでしょう。行動する勇気がないまま大人になった子どもは、自分で納得できる人生を歩みづらくなります。
周りの言いなりになりやすい
受動的な子どもは、周りの言いなりになりやすい傾向にあります。基本的に周りから与えられるのを待っている状態で、自分の意見を貫き通す機会に恵まれません。大衆に従い、本音を言えない性格になってしまうリスクがあるでしょう。
周りの空気を悪くしないために発言を慎むのは、悪いことではありません。しかし内心では「嫌だ」と思っているのに言い出せず、声が大きい子どもや影響力のある子どもに従ってばかりでは、自分らしい日々を過ごすことは難しいでしょう。
本心を周りに理解されづらい
主体性がない子どもは、自分の気持ちを周りに伝えることが苦手な傾向にあります。本心を周りに理解されづらく、孤独感を抱いてしまう場合もあるでしょう。そのため友達の数自体は多くても、本当の自分をわかってくれる友達は少ないのかもしれません。
また、子ども自身が、自分の意見を言うことにプレッシャーを感じている可能性も。例えば「意見を言ったら発言の責任を取らなければならない」「自分にはみんなを納得させる力はない」と思いつめてしまい、あえて「言わない」という選択肢をとるケースもあるでしょう。
子どもの主体性を高める5つの方法
ここでは、子どもの主体性を高めるために取り入れたい方法を5つご紹介します。子どもには生まれ持った性格がありますが、その中のよい部分を引き出せるかどうかは環境に左右されます。親は子どもの個性を理解した上で、子どもがストレスなく過ごせるよう後押ししていきましょう。
子どもの「好き」を肯定する
子どもの主体性を高めるためには、まず子ども自身の「好き」という気持ちを肯定することが大切です。たとえ好きなことが漫画やゲーム、テレビなど、親が期待するような学業面への興味とは違うものであってもです。自分の興味や関心を否定されると、子どもは何事にも投げやりになってしまいます。
「どんなに勉強を頑張っても、どうせ自分の好きなことはできない・否定される」と思っている状態では、すべてにおいてやる気が起こりません。子どもの「らしさ」を肯定して受け入れることで安心感がうまれ、自信につながり行動力に反映されます。
小さな成功体験を褒める
子どもの主体性を高めるためには、小さな成功体験を褒める習慣をつけましょう。例えば前回よりもテストの成績が1点でも上がったり、50m走のタイムが0.1秒でも早くなったりするなど、小さな成長を軽視せずにしっかりと評価することが大切です。
成功体験の積み重ねは自己肯定感につながり、主体性が伴った行動力を養います。主体性を高めるためには自分を愛することが必要なのです。自分を信頼できる子どもに育てるために、褒めるべきポイントを見逃さずに子どもの自尊心をケアしてくださいね。
子どもの頑張りを褒める
子どもの主体性を育むためには、子どもの頑張りを褒める習慣をつけましょう。特に勉強やスポーツに関しては、結果と同様に過程を評価することが大切です。多くの子どもは成長過程で「すべての努力が報われるわけではない」という現実を学びます。
「頑張っても失敗するなら努力する必要はない」と思わせないために、頑張ることの素晴らしさ、努力することの大切さを教えましょう。努力の積み重ねこそが、成長における成功体験なのです。「自分は間違っていなかった」と子どもが思えることが、主体性につながります。
子どもに質問して自分の意見を言ってもらう
子どもの主体性を育むために取り入れたいのが、子どもに自分の意見を言ってもらう習慣です。子どもとのコミュニケーションの中では、クローズドクエスチョンよりもオープンクエスチョンを意識して取り組みましょう。
クローズトクエスチョンとは「はい」か「いいえ」のみで答えられる質問です。例えば「夜ごはんはハンバーグでいい?」が当てはまります。対してオープンクエスチョンは、相手が自由に回答できる質問です。
夜ごはんの例だと「今夜は何食べたい?」が当てはまります。子どもに意見や感情を言語化する機会を与え、自分の気持ちを自分で表現する練習をさせてみましょう。
自ら考えて選択・判断する機会を増やす
子どもの主体性を高めるためには、子どもが自ら考えて選択・判断する機会を増やすことが大切です。遊びの中でも絵や工作のような想像力・創造力を高める内容を取り入れ、自分の思考やし好と向き合える環境に慣れさせることをおすすめします。
選択・判断の練習には、解答が複数用意された質問がよいでしょう。例えば「夜ごはんはハンバーグとカレーどっちがいい?」のような質問は、子どもに選択・判断の機会を与えます。回答を周りに委ねず、自分で意思決定する習慣を増やしていくことが大切です。
子どもが生まれつき持っている個性も尊重しよう
親が覚えておきたいのは、主体性が低いこと=悪いことではない、ということです。主体性が低いというとネガティブな印象を受けますが、見方を変えれば「自分の意見より周りの意見を尊重できる」という長所にもなります。
すぐに行動に移さないことは慎重派ともとれますし、友達の多さだけが人生の価値ではありません。確かに主体性が高いことで多くのメリットを得ることが可能ですが、子どもの個性や性格を無視した教育は逆効果になります。
本来の自分らしさを失い、親が求める姿とのギャップを感じストレスをためてしまうこともあるでしょう。持ち前の性質を尊重した上で、子どもが楽しみながら主体性を育めるような教育を心がけてくださいね。
主体性は「21世紀型スキル」を育む重要な要素!
主体性は、変化の多いこれからの時代を生き抜くために必要な「21世紀スキル」を育みます。
21世紀スキルは、以下のように細分化されます。
- 論理的思考力
- 想像力
- 創造力
- 問題解決能力
- IT知識
- 英会話スキル
どの能力も実際に社会で発揮するためには、所持者の主体性が大切です。またこれらの能力を育むためには、学校で受動的に勉強するだけではなく、主体性を持って学ぶことが求められます。
さらに21世紀スキルにおいて大切なのが、人間関係を築くために必要なコミュニケーション能力です。多様化が推進される時代において、自分と違う性別・年齢・国籍・価値観の人たちと同じ目線で対話するためには、一定以上の主体性が身についていることが必要条件だといえるでしょう。
子どもの21世紀型スキルを育てるなら『Wonder Code』
今回は、主体性を持つ子どもの特徴や主体性の養い方などをご紹介しました。主体性を持つことは、子ども自身の夢をかなえる力につながります。子どもが後悔のない人生を歩むためにも、親ができる限りのサポートを行いましょう。
「Wonder Code」では、子どもが能動的に学べる環境を取り入れています。知的好奇心を刺激するロボットを用い、21世紀スキルとして注目されているプログラミングや英会話を学習できるスクールです。
ぜひこの機会に、無料体験教室や資料請求から始めてみてはいかがでしょうか。主体性を持って勉強する習慣が身につくことで、学校での授業や家庭学習の目に見える効果が期待できるでしょう。