小学生の子どもにスマホはまだ早い?

子どもが成長してくると悩みの種になるのが、スマホを買い与える時期ですよね。「小学生にはまだ早い」とは思いながらも、子どもが学校で孤立してしまう可能性を考えると迷いが生じるものです。またスマホは子どもの安全を守るツールとしても有用です。

子どもにスマホを与える時期を定めるためには、子どものライフスタイルや家庭環境、周りの友達の状態なども関係してきます。早い・遅いは一概にイメージのみで決められるわけではないため、家族で相談しながら決定していくプロセスが大切です。

今回は小学生の子どもにスマホを与えるメリットや注意点などをご紹介します。スマホの必要性を改めて明文化した上で、柔軟性を以て子どもの意見も取り入れていきましょう。

子どもにスマホを持たせるメリット

ここでは、子どもにスマホを持たせるメリットをご紹介します。

  • 子どもの安全を守れる
  • 友達や家族とのコミュニケーションに役立つ
  • 子ども時代からデジタルデバイスに慣れる
  • SNSやインターネットとの付き合い方を学べる

スマホにはさまざまな機能が備えられており、遊びや友達との交流のみに使うものではありません。子どもの生活に役立つスマホの機能を洗い出しながら、必要性について考えていきましょう。

子どもの安全を守れる

子どもにスマホを持たせるメリットとしてまず挙げられるのが、子どもの安全な環境づくりです。学校や塾の帰りが遅い際にはGPSを確認すれば居場所が分かり、万が一トラブルに巻き込まれてしまった際も保護者が違和感にすぐに気づけます。

帰りの時間が遅れたり外が暗かったりするときには、子どもとメッセージのやり取りを行うことで安全の確保が可能です。現在のスマホには防犯用のブザーも導入されており、防犯用のアプリも展開されているため、子ども自身が身を守るためにも役立ちます。

友達や家族とのコミュニケーションに役立つ

子どもにスマホを持たせることで、友達や家族とのコミュニケーションが円滑になります。特にクラスメイトや仲がいい友達の多くがスマホを所持している場合は、スマホを持たせることで仲間外れになってしまう事態を防げるでしょう。

保護者としては「スマホを持っていないことで仲間外れにするような友達は本当の友達じゃない」と言いたくなってしまうかもしれません。しかし家庭と学校が生活圏の大半である子どもにとって、周囲との関係が円滑になることは幸福度に直結するといえます。

またスマホを通して家族とのコミュニケーションが増えることで、子どもの情緒も安定していく傾向にあるでしょう。家族という狭いコミュニティだからこそ、コミュニケーションをとりお互いを理解し合うことは、子どもの安全にもつながるのです。

子ども時代からデジタルデバイスに慣れる

子ども時代からスマホに慣れ親しむことで、デジタルデバイスへの抵抗感が低くなります。現代では小学校のうちからパソコンやデジタル機器を用いた教育を導入しているケースも多く、デジタルデバイスに慣れることは学習効果の向上にもつながるでしょう。

またデジタルデバイスに親しむことは、社会に出たときのキャリアアップにも関連しています。現代社会で活躍するためには、基本的なデジタルスキルやITリテラシーを持っていることが前提です。幼少期からデジタル文化が身近にある環境は、将来の可能性を豊かにするための要素でもあるのです。

SNSやインターネットとの付き合い方を学べる

今やSNSやインターネットは、私たちの生活とは切っても切れない存在となっています。子どもたちが大人になるにつれてインターネットの必要性はさらに高まり、IT技術もどんどん発展していくことが予想されます。

そこで重要になるのが、SNSやインターネットとの付き合い方です。インターネットには楽しいコンテンツだけではなく、時には命に関わる危険や犯罪被害者になる可能性が潜んでいます。SNSやインターネットにおける正しい知識を身につけることは、子どもの安全や生命、人生を守ることに直結するでしょう。

子どものスマホは何歳から持たせるべき?

ここでは、子どもにスマホを持たせる年齢について考察していきます。子どものスマホデビューの年齢は、家庭環境やライフスタイルによって異なるものです。可能な限り周りと比べず、家庭にとっての必要性を客観的に判断した上で時期を見定めていきましょう。

参考:内閣府「令和元年度 青少年のインターネット利用環境実態調査」

小学生入学でキッズスマホデビュー

内閣府のアンケートによると、小学生のスマホ所持率は年々増加しています。小学校低学年からスマホを与える場合は、大人向けの一般的なスマホではなく子ども用のキッズスマホが選ばれる傾向にあります。

キッズスマホは電池が切れた際も居場所がわかったり、アプリの利用を制限できたりなどの安心サポートが充実していることが特徴です。また利用時間制限機能も備えられ、遊びと勉強のメリハリを付ける練習にもなります。まずはキッズスマホを通してデジタルデバイスに慣れることで、ITとの付き合い方を学べるでしょう。

大人用スマホは早くて小学校高学年

アンケートによると、小学校の高学年から子どものスマホ所持率が増加していることが分かります。早い子は小学5年生頃から思春期や反抗期が始まるため、スマホを導入することで家族のコミュニケーションをつなぐツールとして活躍してくれるでしょう。

また塾や予備校などで忙しくなりやすい時期でもあるため、子どもの安全を守るためにスマホを与える保護者も少なくありません。現在は小学5・6年生の約半数がスマホを所持しているため、友達とのコミュニケーション用デバイスとしても活躍します。

中学校の入学で買い与える家庭も多い

中学校の入学のタイミングでスマホデビューをする家庭も多い傾向にあります。中学校では小学生時代と生活リズムが大きく変わるため、スマホを用いた情報交換やコミュニケーションの必要性も上がるものです。

アンケートによると、中学生のスマホ所有率は令和1年時点で約80%に達しています。SNSの利用用途も増え、円滑な人間関係を構築するためにはリアルとバーチャルのコミュニケーションを平行して行う必要も生じます。またアプリを用いた学習ツールの発展も、所有率の増加に影響しているでしょう。

小学生の子どもにスマホを持たせる際に心がけたいポイント

ここでは、小学生の子どもにスマホを持たせる際に心がけたいポイントについてご紹介します。

  • 利用時間や利用場所のルールをつくる
  • フィルタリング機能やパスワード設定を活用する
  • 個人情報の取り扱いについて教育する

スマホは子どもの安全を守るツールですが、同時に危険を招く道具にもなりかねません。子どもが安全にスマホを活用するためにも、家庭での教育を一貫させましょう。

利用時間や利用場所のルールをつくる

子どもにスマホを与える際は、利用時間や利用場所のルールをつくることが大切です。新しいおもちゃを与えられた子どもは時間を忘れて熱中するものです。実際に与えてからルールをつくると反発を生みやすいため、事前に家庭でのルールを定めておきましょう。

例えば「スマホを触るのはリビングだけ」や「食事中や勉強中はスマホを触らない」などが挙げられます。保護者の理想を押し付けるのではなく、子どもがスマホを必要とする理由に応じて柔軟に対応することを心がけてください。

フィルタリング機能やパスワード設定を活用する

子どもがスマホを使うときには、保護者が子どもを危険から遠ざける責務があります。フィルタリング機能やパスワード設定を活用して、子どもに有害な情報を与えないように努めましょう。

フィルタリングには専用のアプリを導入する方法もありますが、契約の際にキャリアのサービスを活用することも可能です。小学生の子どもは、自分にとって危険な情報の見分けがまだできないものです。保護者の権限を活用し、リスクを回避するための工夫を取り入れましょう。

個人情報の取り扱いについて教育する

子どものスマホの所持において、最も注意するべき要素のひとつが個人情報の取り扱いです。インターネット上で個人情報を公開することの危険性を、家庭で時間をかけて共有する必要があります。顔・住所・電話番号などの核心的な情報だけではなく、SNSに投稿する写真にも細心の注意を払うように伝えましょう。

インターネットに投稿したテキストや画像などの情報は、半永久的に残り続けます。インターネット上の自分の行動は常に大勢の人に見られていることと同義と伝え、子どもの危機意識を高めることが大切です。

いつからスマホデビューするかは家庭でじっくり相談しよう

子どものスマホデビューに適した時期は、家族で相談しながら決めていきましょう。低学年でも利用目的によっては適切な場合があり、反対に高学年でもキッズ携帯で十分な可能性があります。

例えば電話とSMSの機能さえ使えればいい環境では、スマホではなくキッズ携帯を導入することで目的は果たせるでしょう。キッズ携帯にも基本的な防犯性能は備わっており、GPSも設定されています。クラスメイトの過半数がスマホを所持している環境では、子どもの円滑なコミュニケーションのために買い与える必要性が生じます。しかしスマホの導入によって、ネットいじめ・SNSいじめに発展する可能性も捨てきれません。

スマホはメリットとデメリットを内包するツールです。必要であれば、子ども自身になぜスマホが欲しいかのプレゼンを行ってもらうことも視野にいれましょう。保護者がルールをただ押し付けるのではなく、子どもに納得感を持ってもらった上で、子どものほうから主体性を以てルールを提案してくれる状態が理想です。

子ども時代からデジタルスキルに親しむなら『Wonder Code』

今回は、子どもにスマホを与えるメリットや注意点などをご紹介しました。基礎的なデジタル技術やITリテラシーが当たり前に求められる現代では、スマホは将来の可能性を広げるために必要なデバイスでもあります。

インターネットやデジタルデバイスは、時代が進むにつれてさらに私たちの生活と身近になっていくでしょう。スマホを通して子ども時代からデジタルスキルに親しむことは、子どもの人生をより豊かにしていくプロセスでもあるのです。

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