論理的思考力が高い子どもは、同じ学習内容でも理解度が高い傾向にあります。自分の気持ちを伝えやすくなることで、コミュニケーション能力も高まることでしょう。今回は、子どもの論理的思考力を鍛える方法やポイントについてご紹介します。子ども自身が楽しいと思える方法を用い、親子で論理的思考力を高めていきましょう。

論理的思考力とは?

論理的思考力とは、複数の情報から物事を体系的に理解し、論点を整理して考える力を指します。私たちは日々さまざまな情報に触れており、物事を考えるときには情報により得た知識や経験を整理することが求められます。

論理的思考力を持っていると、知識を効率よく活用することが可能です。例えば仕事に取り組む際、論理的思考力が高い人はタスクごとに必要なコストを予め想像できるため、より効率的で生産性の高い働きができます。

この世界のすべての物事は、さまざまな要因が複雑に絡まり合って必然的に存在しています。論理的思考力はそれらの要因を紐解いて整理する力であり、ビジネスシーンにおいては必須のスキルともいえるでしょう。物事の因果関係を整理してシンプルにすることで、最善の選択ができるようになるのです。

論理的思考力を鍛えるメリット

ここでは、論理的思考力を鍛えるメリットとして挙げられるものを3つご紹介します。論理的思考力を鍛えることで、ビジネスシーンだけではなく人間関係においてもさまざまなメリットを感じられるものです。論理的思考力を鍛える利点を理解し、子どもの教育へと活かしてみましょう。

1.自分の意見をわかりやすく伝えられる

論理的思考力を鍛えると、自分の意見をわかりやすく伝えられるようになります。自分の意見が確立されるまでのプロセスを丁寧に説明できる能力がつくため、話を聞いている相手が混乱しづらくなるのです。その結果、発言の内容にも説得力が生まれることでしょう。

論理的思考力が高い人は、情報の取捨選択が得意です。相手に意見を正しく伝えるために情報や言葉を厳選し、最低限の発言のみで正しく言いたいことを伝えられます。余計な情報を入れずに物事の筋道を立てて説明できるため、人前でのプレゼンや部下への指示などもわかりやすいものになっていくでしょう。

2.感情に流されづらくなる

論理的思考力を鍛えると、感情に流されづらくなります。例えば複数のストレスの原因を抱えている場合、論理的思考力が弱い人はそれぞれのストレスの原因を混同してしまい、問題解決のために何から考えればいいのかわからなくなってしまいます。

しかし論理的思考力が高い人は、それぞれの問題を整理整頓して「解決のためには何から着手すればいいのか」を冷静に考えられます。物事を客観的に見る力が養われるため、感情に流されずトラブルにも落ち着いて対処できるでしょう。

3.問題解決能力が高まる

論理的思考力を鍛えると、問題解決能力が高まります。トラブルが起こる際、原因は一つではありません。例えば「ミスをした」という背景には、複数の原因があるものです。

マニュアルがわかりづらい可能性もあれば、寝不足や体調不良の可能性もあります。もしくは他の人のサポートを受けられなかった可能性もありますよね。

論理的思考力が高い人はこれらの情報を整理し、具体的な解決方法や再発防止策を提案できます。ただ「次からは気をつけよう」と感情論だけで終わらせるのではなく、原因や背景を分析した上で、今よりも生産性が高い未来へとつなげられるのです。